ジョディ・カマー（Jodie Marie Comer）は英国の女優。リヴァプール出身で、テレビドラマ『キリング・イヴ』のヴィラネル役で国際的に知られる。エミー賞やBAFTA賞を受賞し、舞台や映画でも活躍。以下、ジョディ・カマーの生い立ち・教育、経歴、私生活、出演作品をまとめています。
プロフィール
- 名前：ジョディ・カマー（Jodie Comer）
- 本名：Jodie Marie Comer
- 生年月日：1993年3月11日（32歳）
- 出生地：イングランドの旗 イングランド リヴァプール
- 職業：女優
- 活動期間：2008年～現在
生い立ち・教育
ジョディ・カマー（Jodie Marie Comer）は、1993年3月11日にイギリスのリヴァプールで生まれました。彼女は労働者階級の家庭で育ち、両親は一般的な職業に就いていました。父親のジェームズはスポーツセラピストとしてエヴァートンFCで働き、母親のドナは交通機関関連の仕事に従事していました。ジョディには弟のチャーリーがおり、兄弟は地元のコミュニティで育ちました。リヴァプール特有の「スカウス」訛りが彼女の個性の一部となり、後に女優としての多様な役柄に活かされることになります。
幼少期から演技に強い関心を示していたジョディは、学校の演劇活動に積極的に参加しました。彼女はリヴァプールのセント・ジュリー・カトリック高校（St Julie’s Catholic High School）に通い、そこで演技の才能を磨き始めました。14歳のとき、地元の演劇フェスティバルで独白を披露し、そのパフォーマンスがきっかけでプロのエージェントにスカウトされました。この出来事が彼女のキャリアの第一歩となり、正式な演劇学校での訓練を受ける前に実践を通じて演技を学ぶことになりました。ジョディはインタビューで、演技学校に通わず現場で学んだことが自身のスタイルを形成したと語っています。彼女の教育は主に実地経験に基づいており、若くしてプロの現場に飛び込んだことで、独特の自然体な演技スタイルを確立しました。
経歴
ジョディ・カマーの女優としてのキャリアは、2008年にイギリスのテレビドラマ『The Royal Today』に端役で出演したことから始まりました。この時期、彼女はまだ10代で、複数のテレビシリーズにゲスト出演しながら経験を積みました。2012年には『Holby City』や『Casualty』といった医療ドラマで脇役を演じ、徐々に注目を集めます。2013年の『My Mad Fat Diary』では、主人公の友人クロエ役でレギュラー出演し、若者層から人気を得ました。この作品で彼女は、複雑な感情を持つキャラクターを自然に演じ、批評家からも高い評価を受けました。
彼女のブレイクは、2018年に放送開始されたBBCのスパイスリラー『キリング・イヴ/Killing Eve』でのヴィラネル役でした。このサイコパスで魅力的な暗殺者役は、ジョディの演技力の幅を示すものでした。ヴィラネルの多国籍な背景を反映するため、彼女は複数のアクセント（ロシア、フランス、イギリスなど）を巧みに使い分け、観客を魅了。2019年にはこの役でプライムタイム・エミー賞の主演女優賞（ドラマ部門）を受賞し、BAFTAテレビ賞でも最優秀女優賞を獲得しました。『キリング・イヴ』は国際的な成功を収め、ジョディを世界的なスターに押し上げました。
映画界でも活躍を広げ、2021年の『フリー・ガイ』ではライアン・レイノルズと共演。彼女はゲーム内のキャラクターと現実のプログラマーの二役を演じ分け、コメディとアクションのバランスを見事に表現しました。同年、リドリー・スコット監督の『最後の決闘裁判』ではマルグリット・ド・カルージュ役を演じ、歴史劇での深い感情表現が絶賛されました。この作品ではマット・デイモンやアダム・ドライバーと共演し、ハリウッドでの地位を確固たるものにしました。2022年には舞台『Prima Facie』でウエストエンドデビューを果たし、一人芝居で法廷弁護士テッサを演じ、批評家から「圧倒的」と称賛されました。この公演は後にブロードウェイでも上演され、トニー賞にもノミネートされました。
私生活
ジョディ・カマーは私生活について比較的控えめで、メディアに多くを明かさないことで知られています。リヴァプールへの強い愛着を持ち、成功後も地元に根ざした生活を大切にしています。彼女はインタビューで、家族や地元の友人との時間を重視し、セレブリティとしての生活よりも普通の生活を好むと語っています。2020年頃、彼女はアメリカ人のラクロス選手ジェームズ・バークとの交際が報じられましたが、詳細は公にされていません。ジョディはプライバシーを守るため、SNSでの個人的な投稿を控え、仕事に焦点を当てた発信を主にしています。
彼女はフェミニズムや女性のエンパワーメントについても発言しており、特に『Prima Facie』での性暴力問題を扱った役を通じて、社会的メッセージを伝える重要性を感じています。また、チャリティ活動にも参加し、地元のリヴァプールのコミュニティ支援や若手俳優の育成プログラムに協力しています。彼女の謙虚で地に足のついた姿勢は、ファンや共演者からも高く評価されています。
出演作品
ジョディ・カマーの出演作品は、テレビ、映画、舞台と多岐にわたります。以下に主要な作品を紹介します。
TV
- My Mad Fat Diary（2013-2015年）：クロエ役。青春ドラマで、友人としての複雑な感情を表現。
- Doctor Foster（2015年）：ケイト役。心理ドラマで、不倫をテーマにした重厚な役を演じた。
- The White Princess（2017年）：エリザベス・オブ・ヨーク役。歴史ドラマでの王女役で、感情の機微を丁寧に演じた。
- キリング・イヴ/Killing Eve（2018-2022年）：ヴィラネル役。彼女の代表作で、サイコパスな暗殺者を魅力的に演じ、エミー賞を受賞。
映画
- フリー・ガイ（2021年）：ミリー/モロトフ・ガール役。アクションコメディで二役を演じ、幅広い演技力を披露。
- 最後の決闘裁判（2021年）：マルグリット・ド・カルージュ役。中世フランスを舞台にした歴史劇で、女性の視点から描かれた役で高評価。
- バイカーズ/28 Days Later（2025年公開予定）：ゾンビ映画の続編で、ダニー・ボイル監督作品に出演予定。
舞台
- Prima Facie（2022年）：テッサ役。ウエストエンドとブロードウェイで上演された一人芝居で、性暴力と司法制度をテーマに圧倒的な演技を見せた。
その他、『Thirteen』（2016年）や『England Is Mine』（2017年）など、インディペンデント作品や短編にも出演し、幅広いジャンルで活躍しています。彼女はアクセントやキャラクターの深みを表現する能力で知られ、特に『キリング・イヴ』での多言語の演技や『Prima Facie』での一人芝居は、彼女のキャリアのハイライトとされています。
まとめ
ジョディ・カマーは、リヴァプールの一般家庭から世界的な女優へと成長した才能溢れる人物です。『キリング・イヴ』でのヴィラネル役で一躍有名になり、エミー賞やBAFTA賞を受賞。映画や舞台でも活躍し、多彩な役柄を演じ分けます。私生活では控えめで、地元への愛を大切にしています。今後も彼女の新たな挑戦が期待されます。
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