『メカニック ワールドミッション』（原題: Mechanic: Resurrection）は、2016年に米国と仏国が共同製作したアクション・スリラー映画。ジェイソン・ステイサム主演のアクション映画『メカニック』（2011年）の続編で、精密な暗殺技術を持つ殺し屋アーサー・ビショップの新たな戦いを描きます。
基本情報
- 邦題：メカニック ワールドミッション
- 原題：Mechanic: Resurrection
- 公開年：2016年
- 製作国：米国、タイ、仏国
- 上映時間：99分
- ジャンル：アクション
- 配給：ショウゲート
見どころ
ジェイソン・ステイサムが遂行率100％の暗殺者を演じヒット・アクションの続編。ジェシカ・アルバ、トミー・リー・ジョーンズ、ミシェル・ヨーら、豪華な顔触れが共演。
あらすじ
アーサー・ビショップ（ジェイソン・ステイサム）は、完璧な暗殺技術から「メカニック」と呼ばれる伝説の殺し屋です。前作で死を偽装し、裏社会から身を引いてリオデジャネイロで静かに暮らしていました。しかし、過去に共に暗殺者として育てられた兄弟子クレイン（サム・ヘイゼルダイン）から新たな依頼が舞い込みます。クレインはビショップに強い恨みを抱き、彼を罠にはめるため、罪のない女性ジーナ（ジェシカ・アルババ）を人質に取ります。
ビショップはジーナを救うため、やむなく依頼を引き受けます。ミッションは、世界を裏で操る3人の巨大な武器商人を暗殺し、すべてを事故に見せかけるという極めて困難なものです。ターゲットは、シドニーの刑務所に収監中の囚人、タイの孤島に潜む武器商人、そしてブルガリアの要塞に住む大物フィクサー、マックス・アダムス（トミー・リー・ジョーンズ）。成功確率はほぼゼロで、失敗すればジーナの命が危険にさらされます。さらに、クレインの真の目的が明らかになるにつれ、ビショップは自身の過去とも向き合うことに。ブラジル、タイ、ブルガリアを舞台に、知力と肉体を駆使した壮絶な戦いが繰り広げられます。ビショップはジーナを救い、クレインの陰謀を打ち砕けるのか、その運命が描かれます。
解説
『メカニック ワールドミッション』は、1972年のチャールズ・ブロンソン主演作『メカニック』のリメイクである2011年版の続編です。監督はデニス・ガンゼルが務め、ジェイソン・ステイサムのハードボイルドな魅力と、緻密に計算されたアクションシーンが最大の見どころです。前作がアメリカ国内を舞台にした心理戦や師弟関係に焦点を当てていたのに対し、本作は世界各地を舞台にスケールアップしたアクションが特徴です。特に、シドニーの刑務所やタイの孤島、ブルガリアの要塞など、国際色豊かなロケーションが物語に深みを加えています。
本作は、ストーリーの複雑さよりもアクションの爽快感を重視した作品です。ビショップの暗殺手法は、精密な計画と即興の戦闘技術が融合し、観客に緊張感と興奮を提供します。ただし、脚本やストーリーの展開には賛否があり、一部レビューでは「アクションは素晴らしいが、物語はやや単純」との声も見られます。それでも、ジェイソン・ステイサムのストイックな魅力と、豪華な脇役陣の存在感が、アクション映画ファンには十分な満足感を与えるでしょう。興行的には、製作費4,000万ドルに対し、全世界で1億2,500万ドルの収益を上げ、前作を大きく上回る成功を収めました。
女優の活躍
本作の主要な女優は、ジーナ役のジェシカ・アルバと、メイ役のミシェル・ヨーです。
ジェシカ・アルバ（ジーナ役）
ジェシカ・アルバは、ビショップと心を通わせるヒロイン、ジーナを演じます。ジーナは保護施設の職員として登場し、クレインの策略によりビショップのミッションに巻き込まれます。アルバはアクションシーンにも挑戦し、特にタイのビーチでの戦闘シーンでは、ビショップと共に敵と対峙する姿を見せます。彼女の演技は、恐怖と勇気を併せ持つ女性像を表現しており、ビショップとのロマンス要素も作品に温かみを加えています。ただし、一部レビューでは、彼女の役柄が物語の展開に深く関与しない点や、アクション映画における典型的なヒロイン像にとどまる点が指摘されています。それでも、アルバの存在感と魅力は、映画のエンターテインメント性を高める要素となっています。
ミシェル・ヨー（メイ役）
ミシェル・ヨーは、ビショップの協力者であるメイを演じます。タイの孤島で隠居生活を送るメイは、ビショップの旧友であり、ミッション遂行の鍵を握る人物です。ヨーはアクション映画での豊富な経験を生かし、落ち着いた佇まいと鋭い洞察力を持つキャラクターを好演。彼女の出番は限られていますが、ビショップとの信頼関係や、物語の進行に重要な役割を果たします。ヨーの演技は、作品に国際的な風格を加え、アクション映画のファンからも高く評価されています。
女優の衣装・化粧・髪型
ジェシカ・アルバ
ジーナ役のジェシカ・アルバは、映画の舞台であるブラジルやタイの熱帯地域を反映した、カジュアルかつ実用的な衣装が特徴です。タイのペリ島でのシーンでは、白や淡い色のビキニや薄手のドレスが登場し、彼女のスタイルの良さを強調しています。特に、ビーチでの水着シーンは、映画のプロモーションでも大きく取り上げられ、アルバの健康的で魅力的な姿が話題となりました。 化粧はナチュラルメイクが中心で、ジーナの純粋で親しみやすい性格を表現。汗や水に濡れたシーンでも、軽やかなベースメイクと控えめなリップが彼女の自然美を引き立てています。髪型は、ゆるやかなウェーブのかかったロングヘアで、動きのあるアクションシーンにも適したスタイルです。戦闘シーンでは、髪を後ろで束ねた実用的でシンプルなスタイルが目立ちます。
ミシェル・ヨー
ミシェル・ヨーのメイは、タイの孤島での隠居生活を反映した、シンプルで機能的な衣装が特徴です。リネンのシャツやカーゴパンツなど、動きやすさを重視したスタイルが多く、彼女の落ち着いたキャラクター性を表現しています。化粧はほとんど施さず、素顔に近いナチュラルな仕上がりで、ミシェル・ヨー自身の持つ知性と強さが際立ちます。髪型はショートカットのボブスタイルで、アクション映画での彼女のトレードマークとも言える実用的でクールな印象を与えます。
キャスト
- アーサー・ビショップ：ジェイソン・ステイサム。伝説の殺し屋「メカニック」。精密な計画と肉体を駆使し、暗殺を完遂する。
- ジーナ：ジェシカ・アルバ。ビショップと心を通わせるヒロイン。クレインの策略により人質となる。
- マックス・アダムス：トミー・リー・ジョーンズ。ブルガリアに拠点を置く武器商人。ビショップの最後のターゲット。
- メイ：ミシェル・ヨー。ビショップの旧友で、タイで隠居生活を送る協力者。
- クレイン：サム・ヘイゼルダイン。ビショップの兄弟子であり宿敵。復讐心から彼を罠にはめる。
- ジェレミー：ジョン・セナティエンポ。クレインの部下で、ビショップを追う暗殺者。
スタッフ
- 監督：デニス・ガンゼル。ドイツ出身の監督で、本作ではアクションの迫力を最大限に引き出しました。
- 脚本：フィリップ・シェルビー、トニー・モジャー。ストーリー原案はシェルビーとブライアン・ピットマンが担当。
- 製作：ウィリアム・チャートフ、アヴィ・ラーナー他。アクション映画の名門ライオンズゲートが製作を担当。
- 撮影：ダニエル・ゴットシャルク。ブラジル、タイ、ブルガリアの美しいロケーションを活かした映像美。
- 音楽：マーク・アイシャム。緊張感とアクションのテンポを高めるスコアを提供。
- 編集：マイケル・J・デュト、トッド・E・ミラー。スピーディーなアクションシーンを支える編集技術。
総括
『メカニック ワールドミッション』は、ジェイソン・ステイサムのアクションスターとしての魅力を最大限に引き出した作品です。ジェシカ・アルバのヒロインとしての存在感や、ミシェル・ヨーの落ち着いた演技が、物語に彩りを添えています。衣装や髪型は、舞台となるエキゾチックなロケーションと調和し、視覚的な魅力も十分。ストーリーは単純ながら、アクションの迫力と国際的なスケール感で観客を引き込みます。アクション映画ファンにとって、爽快感とスリルを味わえる一作です。
レビュー 作品の感想や女優への思い