『NCIS ネイビー犯罪捜査班』(原題:NCIS: Naval Criminal Investigative Service)は、アメリカCBSで2003年から放送されている人気の犯罪捜査ドラマで、米海軍や海兵隊に関わる犯罪を扱う海軍犯罪捜査局(NCIS)を舞台にしています。本作は、2003年に『犯罪捜査官ネイビーファイル』(JAG)のシーズン8のエピソード「Ice Queen」「Meltdown」でパイロット版が放送され、スピンオフとして誕生しました。2024年にはシーズン22が放送中で、2025年にシーズン23への更新も決定しています。視聴率では2009年から2016年まで全米ドラマ1位を記録し、2011年にはハリス世論調査で「アメリカのお気に入り番組」に選ばれるなど、長寿番組として高い人気を誇ります。
- 概要
- シーズン解説
- 主要キャスト
- リロイ・ジェスロ・ギブス(マーク・ハーモン、シーズン1〜19)
- アンソニー・“トニー”・ディノッゾ(マイケル・ウェザリー、シーズン1〜13)
- ティモシー・マクギー(ショーン・マーレイ、シーズン1〜)
- アビー・シュート(ポーリー・ペレット、シーズン1〜15)
- ジヴァ・ダヴィード(コート・デ・パブロ、シーズン3〜11、ゲスト出演後)
- ドナルド・“ダッキー”・マラード(デヴィッド・マッカラム、シーズン1〜20)
- レオン・ヴァンス(ロッキー・キャロル、シーズン5〜)
- オールデン・パーカー(ゲイリー・コール、シーズン19〜)
- ニコラス・トーレス(ウィルマー・バルデラマ、シーズン14〜)
- ジェシカ・ナイト(カトリーナ・ロー、シーズン18〜)
- ケイシー・ハインズ(ディオナ・リーズンオーバー、シーズン15〜)
- ジミー・パーマー(ブライアン・ディーツェン、シーズン1〜)
- スタッフ
- 文化的影響と評価
- 結論
概要
『NCIS ネイビー犯罪捜査班』は、ワシントンD.C.のNCIS本部を拠点とする主要事件対応チーム(MCRT)が、殺人、テロ、スパイ活動、兵器盗難など海軍や海兵隊に関連する重大犯罪を捜査する姿を描きます。緊迫感ある捜査シーンに加え、個性的なキャラクターたちのユーモアと人間関係が魅力で、1話完結型のエピソードと長期的なストーリーアークがバランスよく展開されます。科学捜査や検視、潜入捜査など多角的なアプローチで事件を解決し、現実のNCISの役割を反映しつつ、ドラマチックな演出が特徴です。本作の成功により、『NCIS:LA 〜極秘潜入捜査班』(2009年〜2023年)、『NCIS:ニューオーリンズ』(2014年〜2021年)、『NCIS:ハワイ』(2021年〜2024年)、『NCIS:シドニー』(2023年〜)といったスピンオフが生まれ、フランチャイズを形成しています。さらに、2024年に前日譚『NCIS: Origins』、トニーとジヴァを主人公とした『NCIS: Tony & Ziva』が発表されました。
日本では、2006年にFOXCRIMEでシーズン1が放送開始され、以降FOXチャンネル、テレビ東京、Dlife、スーパー!ドラマTVなどで放送。HuluやAmazon Prime Videoなどの配信サービスでも視聴可能です。
シーズン解説
『NCIS ネイビー犯罪捜査班』は2024年時点で22シーズン、約470話以上が放送されており、各シーズンで新たな挑戦やキャラクターの成長が描かれています。以下は主要シーズンの概要です。
シーズン1〜2(2003〜2005年)
チームリーダーのリロイ・ジェスロ・ギブスを中心に、トニー・ディノッゾ、ケイト・トッド、ティモシー・マクギー、アビー・シュート、ドナルド・“ダッキー”・マラードが活躍。シーズン1ではエアフォース・ワンでの毒殺事件やパラシュート事故など海軍関連の多様な事件を扱い、チームの結束が描かれます。シーズン2ではケイトの衝撃的な展開やジヴァ・ダヴィードの登場でチームに変化が訪れ、視聴率が上昇。
シーズン3〜5(2005〜2008年)
ジヴァの加入でチームのダイナミクスが変化し、テロや連続殺人事件などスケールの大きい事件が増加。シーズン4では局長ジェニー・シェパードの過去、シーズン5では内部の裏切りやギブスの私生活が焦点に。視聴率はシーズン3からトップ20入りし、以降安定した人気を獲得。
シーズン6〜10(2008〜2013年)
シーズン6で『NCIS:LA』の導入エピソードが放送され、フランチャイズ展開が本格化。ギブスの過去やジヴァのモサドとの関係が深掘りされ、シーズン10では全米視聴率1位を記録。家族や仲間の絆、国際的な陰謀がストーリーの中心に。
シーズン11〜15(2013〜2018年)
ジヴァの降板とエレノア・ビショップの加入でチームが刷新。シーズン14では新メンバーとしてニコラス・トーレスやクレイトン・リーヴスが登場。ギブスのリーダーシップやアビーの科学捜査が引き続き人気。シーズン15でアビー役のポーリー・ペレットが降板。
シーズン16〜19(2018〜2022年)
ギブスの私生活や過去のトラウマが掘り下げられ、シーズン19でマーク・ハーモンがレギュラーを降板し、オールデン・パーカーがリーダーに。ダッキー役のデヴィッド・マッカラムも出演が減少し、チームはマクギー、トーレス、ジェシカ・ナイト、ケイシー・ハインズで構成。
シーズン20〜22(2022〜2024年)
新体制下でパーカーがチームを率い、トーレスの復讐やロシアのテロ計画など緊張感ある展開が続く。シーズン20ではダッキー追悼エピソードが話題に。シーズン22は2024年10月14日放送開始で、引き続き高い視聴率を維持。シーズン23も2025年に予定。
主要キャスト
リロイ・ジェスロ・ギブス(マーク・ハーモン、シーズン1〜19)
元海兵隊のスナイパー出身のリーダー。冷静沈着で独自のルールを持ち、チームを牽引。過去に妻シャノンと娘ケリーを殺害されたトラウマを抱える。4度の結婚歴があり、赤毛の女性が好み。シーズン19でレギュラーを退くが、製作総指揮として関与。
アンソニー・“トニー”・ディノッゾ(マイケル・ウェザリー、シーズン1〜13)
お調子者で女好きな上級捜査官。機転を利かせた捜査で貢献し、ギブスからヘッドスラップを受けることもしばしば。シーズン13で退職し、スピンオフ『NCIS: Tony & Ziva』で復帰予定。
ティモシー・マクギー(ショーン・マーレイ、シーズン1〜)
MIT卒の秀才で、コンピュータ解析やハッキングに優れる。シーズン2から現場捜査に参加し、トニー退職後は上級捜査官に。ボーイスカウト経験があり、意外なアウトドアスキルも。
アビー・シュート(ポーリー・ペレット、シーズン1〜15)
ゴス風の科学捜査分析官。化学、DNA、指紋分析をこなし、チームのムードメーカー。カフェイン好きで、ギブスと特別な絆を持つ。シーズン15で降板。
ジヴァ・ダヴィード(コート・デ・パブロ、シーズン3〜11、ゲスト出演後)
元モサドの連絡将校で、暗殺やスパイ活動のエキスパート。アメリカ市民権を取得し正規捜査官に。シーズン11で降板後、ゲスト出演。
ドナルド・“ダッキー”・マラード(デヴィッド・マッカラム、シーズン1〜20)
おしゃべりな検視官。豊富な知識で死体の微細な手がかりを見つけ、ギブスと信頼関係を築く。2023年にマッカラムが死去し、シーズン20で追悼エピソードが放送。
レオン・ヴァンス(ロッキー・キャロル、シーズン5〜)
NCIS局長。政治的判断を求められるが、チームを支持。冷淡な印象ながら仲間想い。
オールデン・パーカー(ゲイリー・コール、シーズン19〜)
元FBI捜査官で、ギブスの後任リーダー。経験豊富でチームに馴染む。シーズン20で元妻の誘拐事件が物語の軸に。
ニコラス・トーレス(ウィルマー・バルデラマ、シーズン14〜)
潜入捜査のプロで一匹狼気質。シーズン21では過去の復讐が焦点に。
ジェシカ・ナイト(カトリーナ・ロー、シーズン18〜)
元REACT捜査官で、戦術的スキルを持つ。パーマーとの関係性が注目される。
ケイシー・ハインズ(ディオナ・リーズンオーバー、シーズン15〜)
アビーの後任の科学分析官。ダッキーの助手経験を活かし、チームを支える。
ジミー・パーマー(ブライアン・ディーツェン、シーズン1〜)
ダッキーの助手から検視官に昇格。優しい性格で、シーズン19以降はリーダーシップを発揮。
スタッフ
製作総指揮・クリエイター
ドナルド・P・ベリサリオ、ドン・マクギル。ベリサリオは『JAG』のクリエイターで、軍事ドラマのリアリティを追求。マクギルはストーリー展開を支える。
主要プロデューサー
マーク・ハーモン(シーズン1〜19)、チャールズ・フロイド・ジョンソン、シェーン・ブレナン。ハーモンは俳優業と並行し、作品の方向性を主導。ブレナンは『NCIS:LA』のクリエイターも務める。
脚本家
ジョージ・シェンク、フランク・カルデア。1話完結と連続ストーリーのバランスを構築。実際のNCISの事例を参考に脚本を作成。
監督
デニス・スミス、トニー・ワームビー。アクションと人間ドラマの融合を演出。クロスオーバーエピソードの統括も担当。
音楽
ブライアン・カーク。緊迫感あるスコアで捜査シーンを盛り上げる。テーマ曲はシリーズの象徴に。
文化的影響と評価
『NCIS ネイビー犯罪捜査班』は、アメリカCBSで2003年から放送されている人気の犯罪捜査ドラマで、米海軍や海兵隊に関わる犯罪を扱う海軍犯罪捜査局(NCIS)を舞台にしています。』は、緻密な捜査描写とキャラクターの魅力で世界中で愛され、視聴率ではシーズン10で全米1位、シーズン20でも998万視聴を記録(ニールセン調べ)。 批評家からは「安定したクオリティ」と評価され、Filmarksではシーズン1が4.1/5のスコアを獲得。 軍事や法執行機関への理解を深める一方、エンターテインメント性も重視。クロスオーバーやスピンオフでフランチャイズを拡大し、2023年の『NCIS:シドニー』や2024年の『NCIS: Origins』でさらなる展開が期待されます。
結論
『NCIS ネイビー犯罪捜査班』は、犯罪捜査のスリルとユーモア、キャラクターの絆を融合させた傑作ドラマ。22シーズンにわたり進化を続け、ギブスやマクギーらの活躍は視聴者を魅了。スピンオフや新シリーズで今後もその世界観が広がります。詳細なエピソード解説は公式サイト(paramount.jp)やHuluで確認でき、シーズン1〜20はHuluで配信中です。Amazonプライムでは2025年5月15日現在でシーズン12まで。
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