伊藤蘭は、日本の女優、歌手、ナレーター、タレント、ファッションモデル。身長157cm、血液型O型。愛称は「ラン」です。1973年にキャンディーズのメンバーとしてデビューし、アイドルとして活躍しました。
1978年の解散後、休業を経て1980年に女優として復帰し、映画やドラマで数多くの役を演じています。2019年にソロ歌手として41年ぶりに復帰し、アルバムをリリースしました。夫は俳優の水谷豊で、長女は女優の趣里です。
プロフィール
- 名前：伊藤蘭
- 本名：水谷蘭
- 生年月日：1955年1月13日（70歳）
- 出生地：日本国東京都武蔵野市吉祥寺北町
- 出身地：日本国東京都杉並区西荻北
- 身長：157 cm
- 血液型：O型
- 職業：女優・ナレーター・歌手
- ジャンル：TV・映画・舞台
- 活動期間：1973年 – 1978年、1980年 –
- 活動内容：キャンディーズ（1972年結成、1973年デビュー、1978年解散、芸能活動休止）、1980年にソロで復帰
- 配偶者：水谷豊（1989年 – ）
- 著名な家族：伊藤貞次（曽祖父）、奈良村正則（曽祖父）、趣里（長女）、三山凌輝 （娘婿）
生い立ち・教育
伊藤蘭は、1955年1月13日に東京都武蔵野市吉祥寺北町で生まれました。幼少期は活発ですが恥ずかしがり屋で、口数が少なく、人前で話すことが苦手でした。しかし、中学校で演劇部に入部したことで、表現の楽しさに目覚め、自分を変えるきっかけとなりました。
憧れていたスクールメイツに影響を受け、10代で芸能界に興味を持ちました。家族背景として、曽祖父に広島市長の伊藤貞次と、弁護士・政治家の奈良村正則がいます。父は英邦、母は八重で、母は戦後洋裁講師として家計を支え、2018年に96歳で亡くなりました。相続税問題で苦労した家族ですが、両親の支えで育ちました。
教育面では、1969年に渡辺プロダクションの東京音楽学院に入学し、同級生に田中好子や太田裕美がいました。1973年3月に日本大学第二高等学校を卒業後、日本大学芸術学部演劇学科に入学しましたが、通学が難しく中退しました。学院時代から演技や歌の基礎を学び、後の芸能活動の基盤となりました。名前は祖父が好んだ蘭の花に由来し、幼少から自然体で育った環境が、彼女の穏やかな性格を形成したと言えます。こうした生い立ちが、キャンディーズデビューへの道を開きました。
経歴
伊藤蘭の経歴は、アイドル時代から女優、歌手としての多岐にわたります。1972年にNHK『歌謡グランドショー』のマスコットガールオーディションに合格し、田中好子、藤村美樹と共にキャンディーズを結成しました。1973年9月1日に「あなたに夢中」でデビューし、初期はコーラス担当でしたが、5thシングル「年下の男の子」のヒットでセンターに移行しました。1977年以降は自ら作詞・作曲も手がけ、「つばさ」などの楽曲を生み出しました。1977年7月17日に解散を宣言し、1978年4月4日の後楽園球場での解散コンサートで活動を休止しました。解散後、旅行や映画出演、運転免許取得などで充電期間を過ごしました。
1980年に女優として復帰し、ドラマ『東芝日曜劇場・春のささやき』で坂井伸子役を演じました。同年の映画『ヒポクラテスたち』でヨコハマ映画祭助演女優賞を受賞し、『男はつらいよ 寅次郎かもめ歌』にも出演しました。1981年の舞台『少年狩り』でゴールデン・アロー賞新人賞を受賞し、以後、舞台、映画、ドラマで活躍を続けました。2008年には『笑っていいとも！』に初出演し、注目を集めました。2011年に田中好子が死去した際、藤村美樹と共に最期を見届けました。ナレーションでは『人生の楽園』（2000-2008年）や『Comfortable Time 〜素敵なひととき〜』（2006-2007年）を担当しました。
2019年にソロ歌手として復帰し、5月29日にアルバム『My Bouquet』をリリースし、オリコン8位を記録、日本レコード大賞企画賞を受賞しました。ファースト・ソロ・コンサートを開催し、以降、アンコールツアー（2020年）、『Beside you』リリースとツアー（2021年）、ライブハウスツアー（2022年）、50周年ツアー（2023年）、『Over the Moon』（2024年）と精力的に活動しています。2023年にはNHK紅白歌合戦にソロ初出場しました。2025年1月には東京ガーデンシアターで長女の趣里と母娘共演を予定しています。所属事務所はTrysome Bros.や渡辺プロダクションを経て、現在はソニーミュージックエンタテインメントです。コロナ禍で一部公演が中止・延期されましたが、回復力強く活動を継続しています。書籍としてエッセイ『Over the Moon ～わたしの人生の小さな物語～』（2023年）を出版しました。こうした経歴は、彼女の多才さを示しています。
服飾・美容
伊藤蘭は、キャンディーズ時代から服飾と美容で注目を集めました。サーファーカットとして知られる「蘭ちゃんカット」が大流行し、女性ファンに影響を与えました。メイクや髪型では海外トレンドを取り入れ、感度の高いスタイルを披露していました。解散後も女優として美容意識を維持し、自然メイクと洗練されたルックで知られています。2015年には日本ジュエリーベストドレッサー賞60代部門を受賞し、ジュエリーやアクセサリーのセンスが評価されました。コンサートやジャケット写真では、Dandyスタイルやシンプルエレガントなドレスを着用し、役柄に応じて変幻自在のファッションを楽しんでいます。美容ルーティーンは公表されていませんが、プロフェッショナルな姿勢で、年齢を感じさせない美しさを保っています。こうした服飾・美容の取り組みが、彼女の魅力の源となっています。
私生活
伊藤蘭の私生活は、家族中心で穏やかです。1989年1月に俳優の水谷豊と結婚しました。1988年11月のプロポーズ後、ハワイで挙式し、1989年1月24日に会見を行いました。1990年に長女の趣里を出産し、趣里は2011年に女優デビューしました。趣里の夫は三山凌輝（BE：FIRSTのRYOKI）です。家族仲は良好で、1999年のカネボウCMや2013年の映画『少年H』で共演しています。2023年のコンサートでは趣里がゲスト出演し、2025年1月の東京ガーデンシアター公演で母娘共演を予定しています。母の八重は2018年に没しましたが、家族の支えを感謝しています。2025年に手首を骨折しましたが、回復し活動を続けています。私生活ではプライベートを大切にし、蘭ママとして温かいキャラクターを発揮しています。
出演作品
映画
- ヒポクラテスたち（1980年）
- 男はつらいよ 寅次郎かもめ歌（1980年）
- 俺とあいつの物語（1981年）
- 鉄道員 ぽっぽや（1999年）
- 少年H（2013年、妹尾敏子）
- くじけないで（2013年、柴田静子）
- 祈りの幕が下りる時（2018年、田島百合子）
ドラマ
- 東芝日曜劇場・春のささやき（1980年、坂井伸子）
- ミス・シャーロック（2018年、波多野君枝）
- モダンラブ・東京（2022年、倉田奈津子）
舞台
- 少年狩り（1981年）
その他
キャンディーズ関連作品として、アルバム『あなたに夢中〜内気なキャンディーズ〜』（1973年）、『危い土曜日〜キャンディーズの世界〜』（1974年）など多数。ソロアルバム『My Bouquet』（2019年）、『Beside you』（2021年）、『Over the Moon』（2024年）。ナレーション『人生の楽園』（2000-2008年）。
レビュー 作品の感想や女優への思い