映画「バイオハザード」シリーズは、カプコンの同名サバイバルホラー・ゲームを原作としたアクション・ホラー映画。各映画は2002年から2016年までに全6作品が公開されました。主人公アリスを中心に、ゾンビや生物兵器を生み出したアンブレラ社との戦いを描きます。
本シリーズは、ゲームの世界観を基にしつつ、オリジナルキャラクターのアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)を軸に展開し、アクション要素を強調した作風が特徴。以下、各作品について概要、女優の活躍、主要キャストを解説します。
バイオハザード(2002年)
概要
2002年に公開されたシリーズ第1作。監督・脚本はポール・W・S・アンダーソン。巨大企業アンブレラ社の地下研究施設「ハイブ」で、T-ウイルスが漏洩し、ゾンビが発生。記憶を失ったアリスが、特殊部隊とともに施設に潜入し、ウイルスの拡散を防ぐために戦う。ゲーム『バイオハザード』および『バイオハザード2』の要素を取り入れつつ、オリジナルストーリーが展開。閉鎖空間でのサバイバルホラーとアクションが融合し、緊張感あふれる展開が魅力。レーザートラップのシーンやゾンビ犬の登場など、視覚的インパクトの強い場面が多い。興行収入は全世界で約1億ドルを記録し、シリーズ化の基盤を築いた。
女優の活躍
ミラ・ジョヴォヴィッチ演じるアリスは、本作の中心人物。記憶喪失の状態で目覚め、赤いドレスとブーツ姿でゾンビと戦う姿が印象的。特に、格闘技を駆使したアクション場面は、彼女の身体能力の高さを示す。レーザートラップを回避するシーンでは、しなやかな動きで観客を魅了。ミラは本作で「アクション女優」としての地位を確立し、シリーズ全作で主演を務めるきっかけとなった。
ミシェル・ロドリゲス演じるレイン・オカンポも注目。特殊部隊のタフな女性隊員として、銃を構えゾンビと対峙する姿が男勝りで、ミラとの対比が面白い。レインのゾンビ化の過程を演じたミシェルの迫真の演技は、後のシリーズでの再登場につながった。
主要キャスト
- ミラ・ジョヴォヴィッチ(アリス役):記憶喪失の主人公。高い身体能力でゾンビと戦う。
- ミシェル・ロドリゲス(レイン・オカンポ役):特殊部隊の隊員。勇敢だがウイルスに感染。
- エリック・マビウス(マット・アディソン役):アリスの協力者。物語の鍵を握る。
- ジェームズ・ピュアフォイ(スペンス・パークス役):アリスのパートナーだが、裏切り者。
- コリン・サーモン(ジェームズ・“ワン”・シェード役):特殊部隊のリーダー。レーザートラップの犠牲者に。
バイオハザードII アポカリプス(2004年)
概要
『バイオハザードII アポカリプス』は2004年公開の第2作。監督はアレクサンダー・ウィット、脚本はポール・W・S・アンダーソン。アリスがハイブから脱出後、T-ウイルスがラクーンシティに広がり、街はゾンビで溢れる。アリスは生存者たちと協力し、脱出を目指す。アンブレラ社は感染拡大を隠蔽するため街を封鎖し、生物兵器「ネメシス」を投入。ゲーム『バイオハザード3』の要素を取り入れ、都市を舞台にしたスケールアップしたアクションが特徴。ジル・バレンタインなどゲームの人気キャラクターが登場し、ファンサービスも充実。興行収入は約1.29億ドル。
女優の活躍
ミラ・ジョヴォヴィッチのアリスは、前作より戦闘能力が向上。T-ウイルスにより強化された身体を活かし、銃撃戦や格闘でゾンビやネメシスと対決。教会でのバイクアクションやネメシスとの一騎打ちは、ミラのアクションスターとしての魅力を最大限に発揮。
シエンナ・ギロリー演じるジル・バレンタインは、ゲームファンの期待に応えるクールな女性警察官。銃を手にゾンビをなぎ倒す姿は、ミラに引けを取らない。シエンナのキレのある動きと、ゲームのジルを忠実に再現したコスチュームが話題に。両女優の共演は、女性キャラクターの強さを強調し、シリーズの魅力の一つとなった。
主要キャスト
- ミラ・ジョヴォヴィッチ(アリス役):ウイルスで強化されたヒロイン。街の生存者を導く。
- シエンナ・ギロリー(ジル・バレンタイン役):S.T.A.R.S.のエリート。ゾンビと戦う。
- オデッド・フェール(カルロス・オリヴェイラ役):アンブレラの傭兵。生存者と協力。
- トーマス・クレッチマン(ケイン少佐役):アンブレラの冷酷な指揮官。
- ジャレッド・ハリス(チャールズ・アシュフォード博士役):アンブレラの科学者。脱出の鍵を握る。
バイオハザードIII(2007年)
概要
2007年公開の第3作。監督はラッセル・マルケイ、脚本はポール・W・S・アンダーソン。T-ウイルスが世界中に広がり、地球は砂漠化。アリスは生存者のキャラバンと合流し、アンブレラの施設を攻撃する。舞台はアメリカの荒野で、『マッドマックス』を思わせるポストアポカリプスな世界観が特徴。ゲーム『バイオハザード コード:ベロニカ』の要素を一部取り入れ、アリスのクローンや超能力が登場。アクションはさらに派手に進化し、ゾンビの大群との戦闘が圧巻。興行収入は約1.47億ドル。
女優の活躍
ミラ・ジョヴォヴィッチのアリスは、超能力を駆使した戦闘で新たな魅力を発揮。ゾンビの大群をテレキネシスで一掃するシーンは、ミラのダイナミックな演技が光る。過酷な環境でのリーダーシップも見せ、感情的な深みを加えた。
アリ・ラーター演じるクレア・レッドフィールドは、ゲームの人気キャラクター。キャラバンのリーダーとして、タフで仲間思いな姿を表現。アリのアクション場面は控えめだが、クレアの人間味ある演技が物語に温かみを加えた。ミラとアリの女性コンビは、荒廃した世界での希望を象徴。
主要キャスト
- ミラ・ジョヴォヴィッチ(アリス役):超能力を持つヒロイン。アンブレラに立ち向かう。
- アリ・ラーター(クレア・レッドフィールド役):キャラバンのリーダー。生存者を率いる。
- オデッド・フェール(カルロス・オリヴェイラ役):前作から続投。勇敢な戦士。
- マイク・エップス(L.J.役):生存者の一人。ユーモアを添える。
- イアン・グレン(アイザックス博士役):アンブレラの科学者。アリスの宿敵。
バイオハザードIV アフターライフ(2010年)
概要
2010年公開の第4作。ポール・W・S・アンダーソンが監督に復帰し、3D撮影を採用。ウイルスで荒廃した世界で、アリスは生存者の避難所「アルカディア」を目指す。舞台はロサンゼルスの監獄で、ゾンビに囲まれたサバイバルが展開。ゲーム『バイオハザード5』のウェスカーやクリーチャーが登場し、視覚効果が強化された。スローモーションを多用したアクションや、3Dを活かしたダイナミックな映像が特徴。興行収入は約3億ドルと、シリーズ最高を記録。
女優の活躍
ミラ・ジョヴォヴィッチのアリスは、クローン軍団を率いてアンブレラの本拠地を襲撃する冒頭から圧巻。刀や二丁拳銃を使ったアクションは、3D効果でさらに迫力が増す。監獄でのゾンビ戦では、リーダーとして仲間を鼓舞する姿も。ミラの肉体美とアクションのキレはシリーズのピークに達した。
アリ・ラーターのクレアは、前作から続投。記憶を操作された状態から復活し、斧を使った戦闘シーンで活躍。アリの力強い演技は、クレアの成長を表現。ミラとアリの共闘は、女性の絆を強調した。
主要キャスト
- ミラ・ジョヴォヴィッチ(アリス役):クローン技術で強化されたヒロイン。
- アリ・ラーター(クレア・レッドフィールド役):記憶を操作された生存者。
- ウェントワース・ミラー(クリス・レッドフィールド役):クレアの兄。囚人として登場。
- ショーン・ロバーツ(アルバート・ウェスカー役):アンブレラの幹部。強敵。
- キム・コーツ(ベネット役):裏切り者の生存者。
バイオハザードV リトリビューション(2012年)
概要
2012年公開の第5作。監督はポール・W・S・アンダーソン。アリスはアンブレラの水中施設で目を覚まし、仮想現実を使った実験に巻き込まれる。東京やモスクワなど、複数の都市を模したステージで戦う。
ゲーム『バイオハザード4』や『5』のクリーチャーやキャラクターが登場し、ファンサービスが豊富。過去作のキャラが再登場し、ストーリーは複雑化。3Dを活かしたアクションと、仮想現実のトリッキーな設定が特徴。興行収入は約2.4億ドル。
女優の活躍
ミラ・ジョヴォヴィッチのアリスは、仮想現実の中で多彩なアクションを披露。東京ステージでのゾンビ戦や、モスクワでの巨大クリーチャーとの戦闘は、ミラの身体能力が際立つ。母親役としての人間味も見せ、演技に幅を加えた。
シエンナ・ギロリーがジル・バレンタインとして復帰。アンブレラに洗脳された冷酷な姿でアリスと対決するアクション場面は、シエンナの迫力ある演技が光る。ミシェル・ロドリゲスもレイン役で再登場し、善と悪の二役を演じ分ける。ミラ、シエンナ、ミシェルの三人の女優の競演は、シリーズ屈指の見どころ。
主要キャスト
- ミラ・ジョヴォヴィッチ(アリス役):仮想現実で戦うヒロイン。
- シエンナ・ギロリー(ジル・バレンタイン役):洗脳されたアンブレラのエージェント。
- リー・ビンビン(エイダ・ウォン役):ゲームでも人気のあるキャラクターでアリスをサポート。
- ミシェル・ロドリゲス(レイン・オカンポ役):善と悪のクローンとして登場。
- ケヴィン・デュランド(バリー・バートン役):ゲームの人気キャラ。援軍として活躍。
- ショーン・ロバーツ(アルバート・ウェスカー役):アンブレラの黒幕。
バイオハザード:ザ・ファイナル(2016年)
概要
2016年公開のシリーズ最終作。監督はポール・W・S・アンダーソン。アリスは人類最後の戦いとして、ラクーンシティのハイブに戻り、アンブレラの最終計画を阻止する。T-ウイルスの起源やアリスの正体が明かされ、物語は完結。過去作の要素を回収しつつ、アクションはさらに過激に。ゾンビの大群やトラップ満載のハイブでの戦闘が緊張感を高める。興行収入は約3.12億ドルで、シリーズの有終の美を飾った。
女優の活躍
ミラ・ジョヴォヴィッチのアリスは、シリーズの集大成として全力を尽くす。バイクでのチェイスや、ハイブでの肉弾戦は、ミラのアクション女優としての集大成。感情的なシーンでは、アリスの人間性を深く表現し、涙を誘う。
アリ・ラーターがクレアとして再登場。生存者グループのリーダーとして、アリスと共闘するシーンは力強い。アリのアクションは控えめだが、クレアの冷静な判断力が物語を支える。ルビー・ローズ演じるアビゲイルも登場し、新世代の女性キャラクターとしてバイクアクションで活躍。ミラを中心に、女性キャラの団結が感動的。
主要キャスト
- ミラ・ジョヴォヴィッチ(アリス役):人類の希望を背負うヒロイン。
- アリ・ラーター(クレア・レッドフィールド役):生存者のリーダー。
- ショーン・ロバーツ(アルバート・ウェスカー役):アンブレラの最終ボス。
- イアン・グレン(アイザックス博士役):アリスの宿敵。計画の首謀者。
- ルビー・ローズ(アビゲイル役):新キャラクター。技術者として活躍。
補足
各作品は公開順に視聴することで、ストーリーの時系列やアリスの成長を追えます。ミラ・ジョヴォヴィッチは全作で主演し、アクションとドラマの両面でシリーズを牽引。ミシェル・ロドリゲス、シエンナ・ギロリー、アリ・ラーターら女性キャストの活躍も、シリーズの魅力。ゲームファンにはジルやクレアの登場が嬉しいが、オリジナル要素が多いため、映画単体でも楽しめます。配信サービス(U-NEXT、Netflix、Amazon Prime)で全作視聴可能。
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