『おとなのワケあり恋愛講座』は、2014年公開の米英合作ロマンティック・コメディ。プレイボーイの大学教授リチャードが、恋人ケイトとその姉オリビアとの三角関係を通じて真実の愛を探す物語。ピアース・ブロスナン主演、トム・ヴォーン監督。
基本情報
- 邦題:おとなのワケあり恋愛講座
- 英題:How to Make Love Like an Englishman
- 米題:Some Kind of Beautiful
- 公開年:2014年
- 製作国:米国
- 上映時間:99分
- ジャンル:ドラマ
女優の活躍
『おとなのワケあり恋愛講座』には、ジェシカ・アルバとサルマ・ハエックという二人の実力派女優が出演し、作品に華を添えています。
ジェシカ・アルバは、リチャードの恋人で元教え子のケイト役を演じ、若々しくも複雑な感情を抱える女性像を見事に表現しました。彼女の演技は、妊娠を機に結婚を決意するも、不倫や離婚といった試練に直面するケイトの内面的な揺れを繊細に描き出しています。特に、ケイトがリチャードとの関係に葛藤しながらも母親としての責任感を示すシーンでは、アルバの感情表現が光ります。
一方、サルマ・ハエックはケイトの姉オリビア役で登場し、自由奔放で魅力的なキャラクターを演じました。ハエックの演技は、オリビアのユーモラスかつ情熱的な性格を強調し、リチャードとのロマンスに深みを与えています。彼女の存在感は、物語後半の三角関係をよりドラマティックにし、観客を引き込む力となりました。
両女優は、ピアース・ブロスナン演じるリチャードとの掛け合いを通じて、コミカルかつ情感豊かなシーンを創り出し、作品のロマンティック・コメディとしての魅力を高めています。
女優の衣装・化粧・髪型
ジェシカ・アルバ演じるケイトの衣装は、若々しさと現代的な女性らしさを強調するものが多く、物語の初期ではカジュアルで親しみやすいスタイルが特徴です。例えば、大学のシーンではジーンズや軽やかなブラウスを着用し、学生らしいナチュラルな魅力が表現されています。化粧は控えめで、ナチュラルメイクを基調に、若さや純粋さを際立たせる淡い色調のリップやチークが用いられています。髪型は、ストレートまたは軽くウェーブのかかったロングヘアで、ケイトの柔らかい性格を反映。
一方、サルマ・ハエック演じるオリビアは、より大胆で洗練されたスタイルが目立ちます。彼女の衣装は、体のラインを強調するドレスや、鮮やかな色使いのトップスなど、自信に満ちた大人の女性を表現。化粧は、濃いアイラインや深みのあるリップカラーで、オリビアの情熱的で魅力的な性格を際立たせています。髪型は、ボリュームのあるウェーブヘアやアップスタイルが多く、シーンに応じて華やかさを加えています。
これらの衣装やメイクは、キャラクターの個性や物語のトーンを視覚的に補強し、ロマンティック・コメディらしい軽快な雰囲気を演出しています。
あらすじ
ケンブリッジ大学の英文学教授リチャード・ヘイグ(ピアース・ブロスナン)は、父親ゴードン(マルコム・マクダウェル)の影響を受け、自由奔放な恋愛を楽しむプレイボーイです。ある日、教え子で恋人のケイト(ジェシカ・アルバ)が妊娠を告げ、リチャードは責任を取るべく彼女と結婚を決意。ケイトの仕事に伴い、二人でロサンゼルスに移住します。しかし、数年後、ケイトの不倫が発覚し、二人は離婚。リチャードは息子ジェイク(ダンカン・ジョイナー)を育てるため、グリーンカード取得を目指して職探しを始めますが、思うように進みません。そんな中、ケイトの姉オリビア(サルマ・ハエック)が離婚を機にリチャードの家に転がり込んできて、物語は新たな展開を迎えます。リチャードはオリビアに惹かれ、複雑な三角関係が始まります。ユーモアとロマンスが交錯する中、リチャードは真実の愛と家族の意味を見つけ出せるのか、物語は軽快に進みます。
解説
『おとなのワケあり恋愛講座』は、ロマンティック・コメディの王道を踏襲しつつ、現代的な恋愛や家族の複雑さを描いた作品です。ピアース・ブロスナン演じるリチャードのプレイボーイぶりは、ジェームズ・ボンド役で知られる彼の魅力的なイメージを活かしつつ、コメディ要素を強調。物語は、恋愛における「相性」や「選択」をテーマに、コミカルな展開を通じて観客に問いかけます。特に、リチャードがケイトとオリビアの間で揺れる姿は、恋愛の不確実性や人間関係の難しさを象徴しています。しかし、批評家からは賛否両論で、Rotten Tomatoesでは支持率6%と厳しい評価を受けました。批評では、ブロスナンの魅力が活かしきれていない点や、ストーリーの予測可能性が指摘されています。それでも、豪華キャストによる軽妙な掛け合いや、ロサンゼルスの明るい映像美は、気軽に楽しめるラブコメとして一定の魅力を放ちます。日本ではWOWOWで初公開後、新宿シネマカリテの特集上映で劇場公開され、ニッチなファン層に支持されました。
キャスト
- ピアース・ブロスナン(リチャード・ヘイグ):主人公の大学教授で、プレイボーイながら家族への責任感に目覚める。
- ジェシカ・アルバ(ケイト):リチャードの元教え子で妻、後に不倫が発覚する複雑な役どころ。
- サルマ・ハエック(オリビア):ケイトの姉で、自由奔放な女性。リチャードとのロマンスが物語の鍵。
- マルコム・マクダウェル(ゴードン):リチャードの父親で、彼の恋愛観に影響を与えた人物。
- ベン・マッケンジー(ブライアン):脇役として物語に登場。
- ダンカン・ジョイナー(ジェイク):リチャードとケイトの息子。
ほかに、フレッド・メラメッド、メリン・ダンジーらが重要な脇役。
スタッフ
- 監督:トム・ヴォーン(『ベガスの恋に勝つルール』で知られる)
- 脚本:マシュー・ニューマン
- 製作:ケビン・フレイクス、リチャード・ルイス
- 製作会社:ライオンズゲート・プレミア
総括
『おとなのワケあり恋愛講座』は、豪華キャストによる軽快なロマンティック・コメディでありながら、恋愛や家族の複雑さを描く作品です。ジェシカ・アルバとサルマ・ハエックの魅力的な演技、個性的な衣装やメイクが物語を彩り、ピアース・ブロスナンのコミカルな一面も見どころです。批評家の評価は厳しかったものの、気軽に楽しめるラブコメとして一定の魅力を持ち、特にロマンス映画のファンにはおすすめです。
レビュー 作品の感想や女優への思い