『ローマでアモーレ』(原題:To Rome with Love、2012年)はウディ・アレン監督のロマンティック・コメディ。ローマを舞台に、4つの愛の物語が交錯。豪華キャストが織りなすユーモアとロマンスが魅力。ペネロペ・クルス、エレン・ペイジ、アリソン・ピル、グレタ・ガーウィグ、アレッサンドラ・マストロナルディ、ジュディ・デイヴィスといった実力派女優が活躍。
基本情報
- 邦題:ローマでアモーレ
- 原題:To Rome with Love
- 公開年:2012年
- 製作国:米国、イタリア、スペイン
- 上映時間:101分
- ジャンル:コメディ、恋愛、音楽
あらすじ
『ローマでアモーレ』は、イタリアの古都ローマを舞台に、年齢も背景も異なる男女が織りなす4つの独立した物語を描いた群像ラブコメディです。各エピソードはローマの魅力的な街並みや観光名所を背景に展開し、恋愛、情熱、人生の選択をユーモラスに、そして時にファンタジックに描き出します。
- ジェリーとミケランジェロの物語: アメリカ人観光客のヘイリー(アリソン・ピル)は、ローマで夏を過ごす間に弁護士のミケランジェロ(フラヴィオ・パレンティ)と恋に落ち、婚約します。ヘイリーの両親である元オペラ演出家のジェリー(ウディ・アレン)と妻フィリス(ジュディ・デイヴィス)がミケランジェロの家族に会うためローマを訪れます。ジェリーはミケランジェロの父ジャンカルロ(ファビオ・アルミリアート)がシャワーで歌う驚異的なオペラの才能を発見し、彼をスターにしようと奔走しますが、風変わりな展開が待っています。
- ジャックとモニカの物語: 建築家の卵ジャック(ジェシー・アイゼンバーグ)は、恋人サリー(グレタ・ガーウィグ)とローマで暮らしています。サリーの親友で女優のモニカ(エレン・ペイジ)が訪れ、ジャックはその小悪魔的な魅力に惹かれます。著名な建築家ジョン(アレック・ボールドウィン)がジャックの良心や助言者として現れ、恋の迷路をナビゲートします。
- アントニオとミレーナの物語: 田舎からローマに上京した新婚カップルのアントニオ(アレッサンドロ・ティベリ)とミレーナ(アレッサンドラ・マストロナルディ)は、別々のアクシデントにより離れ離れに。アントニオはセクシーなコールガールのアンナ(ペネロペ・クルス)と誤って行動を共にし、ミレーナは憧れの映画スターと出会います。コミカルなすれ違いが展開します。
- レオポルドの物語: 平凡な会社員レオポルド(ロベルト・ベニーニ)は、ある日突然理由もなく有名人に祭り上げられ、パパラッチに追われる生活に。名声の虚しさと滑稽さを描く風刺的なエピソードです。
これらの物語は時間軸や登場人物のつながりが曖昧で、それぞれが独立した短編のような構造を持ちながら、ローマという街が共通の舞台として物語を結びつけます。
[](https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259E%25E3%2581%25A7%25E3%2582%25A2%25E3%2583%25A2%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25AC)[](https://eiga.com/movie/77246/)
解説
『ローマでアモーレ』は、ウディ・アレン監督がヨーロッパを舞台にした一連の作品(『ミッドナイト・イン・パリ』や『それでも恋するバルセロナ』など)に連なる作品で、彼の軽妙なユーモアとロマンスへの愛が詰まっています。ローマのコロッセオ、トレヴィの泉、スペイン階段といった名所や、路地裏の風景が全編にわたり登場し、街自体が物語の重要なキャラクターとして機能します。映画はイタリアの道化芝居(コンメディア・デッラルテ)やファンタジー要素を織り交ぜ、恋愛や人生の不条理さを軽快に描きます。批評家からは賛否両論で、Rotten Tomatoesでは46%の支持率、Metacriticで54/100点と評価は分かれました。一部では物語の断片性が批判されつつも、豪華キャストとローマの魅力が観客を引き込む作品として評価されています。ウディ・アレン自身の出演(『タロットカード殺人事件』以来6年ぶり)も話題となり、彼らしい自虐的なユーモアが光ります。オペラの名曲やイタリアの陽気な音楽も物語を彩り、観客をハッピーな気分にさせます。
[](https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259E%25E3%2581%25A7%25E3%2582%25A2%25E3%2583%25A2%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25AC)[](https://en.wikipedia.org/wiki/To_Rome_with_Love_%28film%29)[](https://www.weblio.jp/content/%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259E%25E3%2581%25A7%25E3%2582%25A2%25E3%2583%25A2%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25AC)
女優の活躍
本作では、ペネロペ・クルス、エレン・ペイジ、アリソン・ピル、グレタ・ガーウィグ、アレッサンドラ・マストロナルディ、ジュディ・デイヴィスといった実力派女優が活躍し、それぞれのエピソードに個性的な魅力を加えています。
-
- ペネロペ・クルス(アンナ役): セクシーなコールガールのアンナを演じ、コミカルかつ大胆な演技で観客を魅了します。彼女の登場シーンは物語にエネルギーを注入し、特にアントニオとの誤解から生まれるドタバタ劇で存在感を発揮。クルスはウディ・アレン作品『それでも恋するバルセロナ』に続き、彼の作品で際立つ女性像を体現しています。インタビューで彼女はアレン監督のファンであることを語り、彼の演出が役者としての自由度を高めると称賛しています。
[](https://www.moviecollection.jp/interview/25837/)
-
- エレン・ペイジ(モニカ役): 小悪魔的な女優モニカを演じ、ジャックを惑わす魅力的なキャラクターを表現。ペイジの演技は知的かつ誘惑的で、物語に緊張感とドラマ性を加えます。彼女のキャラクターは恋愛の危うさと情熱を象徴し、観客に強い印象を残します。
[](https://eiga.com/movie/77246/)
-
- アリソン・ピル(ヘイリー役): ローマで恋に落ちるアメリカ人観光客ヘイリーを演じ、純粋でロマンティックな若者像を自然体で表現。彼女の物語はジェリーのコミカルな行動と対比され、家族愛の要素を強調します。
[](https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259E%25E3%2581%25A7%25E3%2582%25A2%25E3%2583%25A2%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25AC)
-
- グレタ・ガーウィグ(サリー役): ジャックの恋人サリー役で、モニカとの三角関係の軸となるキャラクターを演じます。ガーウィグのナチュラルな演技は、物語に温かみと現実感を与えます。
[](https://eiga.com/movie/77246/)
-
- アレッサンドラ・マストロナルディ(ミレーナ役): 新婚のミレーナを演じ、純朴さと好奇心を兼ね備えたキャラクターで観客を惹きつけます。映画スターとの出会いを通じたコミカルな展開で、彼女の無垢な魅力が光ります。
[](https://eiga.com/movie/77246/)
-
- ジュディ・デイヴィス(フィリス役): ジェリーの妻フィリスとして、辛辣で現実的な妻を演じ、ウディ・アレンとの掛け合いでユーモアを添えます。彼女の落ち着いた演技は物語に安定感をもたらします。
[](https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259E%25E3%2581%25A7%25E3%2582%25A2%25E3%2583%25A2%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25AC)
女優の衣装・化粧・髪型
本作の女優たちの衣装、化粧、髪型は、ローマの陽気な雰囲気と各キャラクターの個性を反映し、物語の視覚的魅力を高めています。
-
- ペネロペ・クルス(アンナ): アンナの衣装は、コールガールらしい大胆でセクシーな赤いドレスが特徴的。体のラインを強調するタイトなデザインと、鮮やかな色彩が彼女のキャラクターの奔放さを表現。化粧は濃いアイラインと赤いリップで、魅惑的な印象を強調。髪型はゆるいウェーブのかかったロングヘアで、自由奔放な雰囲気を演出しています。
[](https://note.com/putchee_min_min/n/n33f40e9991a2)
-
- エレン・ペイジ(モニカ): モニカの衣装はカジュアルかつ洗練されたスタイルで、ボヘミアン風のブラウスやタイトなパンツが登場。化粧はナチュラルだが、目元を強調するメイクで小悪魔的な魅力を引き立てます。髪型はショートカットで、知的でミステリアスな雰囲気を醸し出します。
[](https://note.com/putchee_min_min/n/n33f40e9991a2)
-
- アリソン・ピル(ヘイリー): ヘイリーの衣装は観光客らしい軽やかなワンピースやカジュアルなトップスで、若々しさと親しみやすさを表現。化粧はナチュラルで、フレッシュな印象。髪型はシンプルなポニーテールやダウンヘアで、純粋なキャラクターを強調。
[](https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259E%25E3%2581%25A7%25E3%2582%25A2%25E3%2583%25A2%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25AC)
-
- グレタ・ガーウィグ(サリー): サリーの衣装はローマの日常に溶け込むカジュアルなシャツとスカート。化粧は控えめで、ナチュラルな美しさを活かしたメイク。髪型は自然なロングヘアで、親しみやすい雰囲気を演出。
[](https://eiga.com/movie/77246/)
-
- アレッサンドラ・マストロナルディ(ミレーナ): ミレーナの衣装は新婚の女性らしい清楚なワンピースやスカートで、田舎育ちの純朴さを反映。化粧は控えめで、ピンク系のチークとリップが愛らしさを加えます。髪型は柔らかいウェーブのロングヘアで、優しい印象を与えます。
[](https://eiga.com/movie/77246/)
-
- ジュディ・デイヴィス(フィリス): フィリスの衣装は大人の女性らしい上品なブラウスとスカート。化粧は落ち着いたトーンで、年齢に合ったエレガントな印象。髪型はショートで整ったスタイルが、彼女の現実的な性格を反映。
[](https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%259E%25E3%2581%25A7%25E3%2582%25A2%25E3%2583%25A2%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25AC)
衣装デザインはイタリアのファッションセンスを取り入れつつ、各キャラクターの社会的背景や性格を反映。ローマの街並みと調和し、視覚的な楽しさを加えています。
キャスト
- ウディ・アレン(ジェリー役): 元オペラ演出家
- アレック・ボールドウィン(ジョン役): 著名な建築家
- ロベルト・ベニーニ(レオポルド役): 突然有名人になる会社員
- ペネロペ・クルス(アンナ役): コールガール
- ジュディ・デイヴィス(フィリス役): ジェリーの妻
- ジェシー・アイゼンバーグ(ジャック役): 建築家の卵
- グレタ・ガーウィグ(サリー役): ジャックの恋人
- エレン・ペイジ(モニカ役): サリーの親友で女優
- アリソン・ピル(ヘイリー役): アメリカ人観光客
- フラヴィオ・パレンティ(ミケランジェロ役): ヘイリーの婚約者
- ファビオ・アルミリアート(ジャンカルロ役): ミケランジェロの父
- アレッサンドラ・マストロナルディ(ミレーナ役): 新婚の女性
- アレッサンドロ・ティベリ(アントニオ役): ミレーナの夫
スタッフ
-
- 監督・脚本: ウディ・アレン
- 製作: レッティ・アロンソン、スティーブン・テネンバウム、ジャンパオロ・レッタ、ファルック・アラトン
- 撮影: ダリウス・コンジ
- 編集: アリサ・レプセルター
- 音楽: アンジェロ・ディピッポ(アレンジャー、指揮者)
[](https://en.wikipedia.org/wiki/To_Rome_with_Love_%28film%29)
-
- 配給: ロングライド(日本)、メディプロ(アメリカ)
[](https://natalie.mu/eiga/film/161844)
まとめ
『ローマでアモーレ』は、ウディ・アレン監督の軽妙なタッチとローマの魅力が融合した作品です。豪華キャストによる個性的なキャラクターと、女優たちの鮮やかな衣装やメイクが物語を彩ります。恋愛の喜びや不条理さを描きつつ、ローマの街並みが観客を魅了する一本です。
[](https://www.cinematoday.jp/movie/T0013494)
レビュー 作品の感想や女優への思い