ここでご紹介するのはコロナ禍によって動揺していた米国の下着ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」が2020年4月頃に抱えていた問題と、新しいアンバサダー起用による方向転換です。
ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA’S SECRET)の中国向けブランド・アンバサダーに就任したチョウ・ドンユイ(周冬雨)氏は、新たな市場を求めてイメージの再構築を図るヴィクトリアズ・シークレットにとって、セクシーさとは「快適であること」だと語りました。
米国のランジェリー会社は最近、チョウさんを中国のブランド・アンバサダーとして発表し、同郷のヤン・ミー(楊冪)さんをアジア・アンバサダーとして発表。
28歳の中国人女優ドンユイさんは映画『サンザシの樹の下で』や『ソウルメイト』への出演で欧米でよく知られています。
一方、ミーさんは、東南アジア、韓国、日本で人気のTVドラマに出演している、中国で最もギャラの高い俳優の一人です。
アナリストによれば、知名度の高い2人の女優の起用は、ブランドが新たな市場を見つけ、苦境から立ち直るためにアジアに軸足を移そうとしていることを示唆しているそうです。
ヴィクトリアズ・シークレットはこれまで、俳優ではなくモデルを起用してきました。
チョウ・ドンユイさんは自身の就任記念のPVにて次のようにセクシーさを述べています。
- 私はセクシーさを、快適であること、型にはまらないこと、自然な状態で(自分を)表現することと定義しています
- セクシーさを定義するのは私たちであるべきで、定義される私たちではないのです
中国の有名人であるヤン・ミーさんは、注目されるパートナーシップにおける彼女の役割は会社のイメージを再定義することだと語りました。
- 全く新しい解釈を通して、セクシーさを人生における自然な表現にし、よりポジティブで有益な力にしたいのです
プライベート・エクイティ会社シカモア・パートナーズからの買収提案が失敗に終わったにもかかわらず、この2人の人事が実現しました。水曜日に、ニューヨークを拠点とする投資家たちは、ヴィクトリアズ・シークレットの株式の過半数を購入する5億2500万ドル(4億2500万ポンド)の合意を撤回。
ヴィクトリアズ・シークレットのオーナーであるLブランズは、パンデミック(世界的大流行)の影響による合併解消をめぐる米国初の法廷闘争となる可能性があるとして、この動きに異議を申し立てる予定だそうです。
2月、ヴィクトリアズ・シークレットは「従業員とモデルに対する広範ないじめと嫌がらせ」が報告され、ニューヨーク・タイムズ紙で報じられ、非難を浴びました。2019年、ヴィクトリアズ・シークレットのチーフ・マーケティング・オフィサーであるエド・ラゼックが、「ショーはファンタジーなので」トランスジェンダーやプラスサイズのモデルは起用しないと発言し、退任しました。
コメント (^^) お気軽に