エイミー・ガルシア(Aimee Garcia)は米国の女優・脚本家。『ジョージ・ロペス』や『デクスター 警察官は殺人鬼』、『ルシファー』での役で知られ、メキシコとプエルトリコの血を引く。シカゴ出身、ノースウェスタン大学卒。
プロフィール
- 名前:エイミー・ガルシア(Aimee Garcia)
- 出生名:アイミー・サンディメス・ガルシア・ロペス・デ・オルドニェス(Aimee Sandimés Garcia López de Ordóñez)
- 生年月日:1978年11月28日(46歳)
出生地:米国イリノイ州シカゴ - 出身校:ノースウェスタン大学(学士号)
- 職業:女優
- 活動期間:1996年~現在
- SNSサイト:Instagram・X
生い立ち・教育
エイミー・ガルシアは、1978年11月28日に米国イリノイ州シカゴで生まれました。彼女の母親エロイサはメキシコのイダルゴ州パチュカ出身で、ノースウェスタン大学の歯学部を卒業しています。一方、父親ヘクターはプエルトリコのサンフアン出身で、アメリカ軍に所属していました。この多文化的な家庭環境は、彼女のアイデンティティ形成に大きな影響を与え、ラティーナとしての誇りを育みました。
ガルシアはイリノイ州オークパークで育ち、地元のフェンウィック高校に通い、1996年に卒業しました。高校時代には、学業と並行して演技への情熱を追求し、ピヴェン・シアター・ワークショップで演技のレッスンを受けました。彼女は7歳の頃からコマーシャルに出演し、劇場での舞台公演にも参加するなど、早くから芸能活動を始めていました。
高校卒業後、ノースウェスタン大学に進学し、経済学、ジャーナリズム、フランス語の3つの専攻を修め、優秀な成績で卒業しました。大学在学中も演技活動を続け、ブロードウェイの振付師ミッツィ・ハミルトンが手掛けた『コーラスライン』のダイアナ・モラレス役や、ノーマン・リアが製作総指揮を務めたパイロット版『The Chavez Family』で主演を務めるなど、注目を集めました。パラマウント・テレビジョンと2年間の契約を結ぶなど、若くして才能を発揮していました。
大学卒業後、ガルシアは一時的に演技から離れ、ニューヨークのブルックリンで投資信託アナリストとして金融業界で働きました。しかし、この仕事に満足できず、情熱を追求するために2002年頃にロサンゼルスに移り、女優としてのキャリアを本格的に再開しました。この決断は、彼女のその後の成功の基盤となりました。
経歴
エイミー・ガルシアのキャリアは、幼少期から始まった舞台やコマーシャル出演に端を発しますが、ロサンゼルス移住後に本格化しました。2002年にThe WBのシットコム『Greetings from Tucson』でマリア役を演じ、テレビ女優としての第一歩を踏み出しました。この番組はラティーノ文化をテーマにした作品で、彼女の出自とも共鳴するものでした。
2006年、ガルシアはABCのシットコム『ジョージ・ロペス』でジョージ・ロペスの姪ベロニカ・パルメロ役を演じ、一躍注目を集めました。この役は、彼女が当時シンジケート放送で唯一のラティーナ女優として活躍していた時期でもあり、ラティーノコミュニティにとって重要な存在となりました。2007年には、この作品での演技が評価され、ALMA賞とImagen賞の最優秀助演女優賞にノミネートされました。
その後も、ガルシアは多様な役柄でキャリアを積み重ねました。2009年にはNBCの医療ドラマ『Trauma』でヘリコプターのパイロット、マリサ・ベネズ役を演じ、アクション性の高い役に挑戦。2011年から2013年にかけては、Showtimeの人気ドラマ『デクスター 警察官は殺人鬼』でジェイミー・バティスタ役を演じ、連続殺人犯の息子のナニーとして登場。この役で2012年に全米映画俳優組合賞のドラマシリーズ最優秀アンサンブル賞にノミネートされ、2013年にはALMA賞で特別功労賞を受賞しました(ローレン・ベレス、デビッド・ザヤスと共同)。
2016年、ガルシアはFox(後にNetflixに移行)のドラマ『ルシファー』の第2シーズンからメインキャストとして加わり、LAPDの法医学者エラ・ロペス役を演じました。この役は、ユーモアと心温まる人間性を兼ね備えたキャラクターとして視聴者に愛され、彼女の代表作の一つとなりました。『ルシファー』での演技は、ラティーナキャラクターのステレオタイプを打破するものとして高く評価されました。
映画でも活躍し、2014年の『ロボコップ』や2019年の『エル・チカーノ』に出演。後者では、The Hollywood Reporterから「鮮烈な印象」と称賛されました。また、声優としても活動し、『アダムス・ファミリー』(2019年)や『ドラゴンズ:ナイン・レルムズ』で声の出演を果たしています。
ガルシアは演技だけでなく、脚本家としても才能を発揮しています。2019年、元プロレスラーのAJメンデスと共同でコミックシリーズ『GLOW vs. The Babyface』を執筆し、IDWパブリッシングから出版。同年、2人は製作会社Scrappy Heart Productionsを設立し、多様な声を取り入れたストーリーテリングを推進。2020年には『Dungeons & Dragons』のコミックシリーズ『At the Spine of the World』を共同執筆し、2022年にはNetflix映画『Blade of the 47 Ronin』の脚本をジョン・スウェットマンと共同で手掛けました。
2021年には、全米女子サッカーリーグのシカゴ・レッドスターズのオーナーシップグループに参加し、女性スポーツの支援にも力を入れています。彼女の多岐にわたる活動は、エンターテインメント業界におけるラティーノの表現を向上させるための努力として高く評価されています。
私生活
エイミー・ガルシアは私生活を非常にプライベートに保っており、メディアにはあまり個人的な情報を公開していません。彼女は現在ロサンゼルスに居住しています。過去にはサッカー選手のアンソニー・クックとの交際が報じられましたが、現在は独身で、結婚歴や子供はいません。婚約の噂が一時流れたものの、ガルシア自身がこれを否定しました。
ガルシアはスペイン語に堪能で、ジュニアおよび高校生向けにスペイン語のチューターとしても活動しています。また、ゴルフを楽しむほか、ストーリーテリングへの情熱を演技や執筆を通じて表現しています。慈善活動にも積極的で、若者の教育やクリエイティブアートの支援、女性のエンパワーメントや平等を促進する活動に関わっています。シカゴ・レッドスターズのオーナーシップ参加も、彼女の地域社会や女性スポーツへのコミットメントを象徴しています。
ガルシアの性格は、地に足のついた姿勢と情熱的な一面が特徴です。彼女は自身の文化的背景を誇りに思い、ラティーノのステレオタイプを打破する役柄やプロジェクトを選ぶことで、ハリウッドでの多様性を推進しています。ファンや共演者からは、知性と決断力、そして「スクラッピー(粘り強い)」精神を持つ人物として称賛されています。
出演作品
以下は、エイミー・ガルシアの主な出演作品のリストです(一部)。
- 『Greetings from Tucson』(2002年、TV番組、マリア役)
- 『ジョージ・ロペス』(2006-2007年、TV番組、ベロニカ・パルメロ役)
- 『Trauma』(2009-2010年、TV番組、マリサ・ベネズ役)
- 『デクスター 警察官は殺人鬼』(2011-2013年、TV番組、ジェイミー・バティスタ役)
- 『Vegas』(2012-2013年、TV番組、イヴォンヌ・サンチェス役)
- 『ロボコップ』(2014年、映画、ジェイ・キム博士役)
- 『ルシファー』(2016-2021年、TV番組、エラ・ロペス役)
- 『エル・チカーノ』(2019年、映画)
- 『アダムス・ファミリー』(2019年、アニメ映画、声の出演)
- 『ドラゴンズ:ナイン・レルムズ』(TV番組、声の出演)
- 『Blade of the 47 Ronin』(2022年、映画、脚本)
- 『Criminal Minds: Evolution』(2024年、TV番組、ジュリア・オチョア博士役)
まとめ
エイミー・ガルシアは、シカゴ出身のメキシコとプエルトリコのルーツを持つ女優・脚本家として、多様なキャリアを築いてきました。『ジョージ・ロペス』や『デクスター 警察官は殺人鬼』、『ルシファー』での役で知られ、コミックや映画の脚本家としても活躍。ラティーノの表現を高める彼女の努力は、ハリウッドで大きな影響を与えています。私生活ではプライバシーを重視しつつ、慈善活動や女性スポーツの支援にも尽力しています。今後も彼女の多才な活動から目が離せません。
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