『デーモン・インサイド』は2018年にカナダで公開されたサスペンス・ホラー映画。結婚1周年を祝うために、ジャッキーの家族所有の森の孤立した小屋を訪れた同性カップルのジャッキーとジュールズ。美しい自然の中で始まるはずのロマンチックな週末が、ジャッキーの恐ろしい過去と本性が明らかになるにつれ、恐怖のサバイバルゲームへと変わります。サイコパス妻の冷徹な追跡と、妻の裏切りを知ったジュールズの必死の抵抗が描かれます。
基本情報
- 邦題:デーモン・インサイド
- 原題:What Keeps You Alive
- 公開年:2018年
- 製作国:カナダ
- 上映時間:98分
- ジャンル:サスペンス、ホラー
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見どころ
- あることをきっかけに豹変し、パートナーに命を狙われる恐怖
- 幼馴染みの夫婦も巻き込んで凄惨に展開していくストーリー
女優の活躍
本作では、主演のハンナ・エミリー・アンダーソンとブリタニー・アレンが、物語の中心となる同性カップルを演じています。
アンダーソンはジャッキー役として、最初は優しく愛情深い妻を装いながら、徐々にサイコパスの本性を露わにする複雑なキャラクターを熱演しています。彼女の演技は、冷徹で計算高い視線や、感情の欠如を表現した無表情が特に印象的で、観客に恐怖を与えます。過去の作品では『ジグソウ:ソウ・レガシー』で看護師役を務め、ホラー映画での存在感を高めていますが、本作でサイコパス役として新境地を開きました。
一方、ブリタニー・アレンはジュールズ役を担当し、信頼していた妻の裏切りに対するショック、恐怖、そして復讐心を体現しています。彼女の活躍は、身体を張ったアクションシーンが多く、崖からの転落や森での逃亡、反撃の場面で感情豊かな表現が光ります。アレンは本作で音楽も担当しており、作曲家としての才能も発揮しています。過去に『It Stains the Sands Red』でゾンビホラーに出演し、強い女性像を演じてきましたが、本作では「ファイナルガール」としてサバイバルホラーの伝統をアップデートした演技が評価されています。両女優の対決は、心理戦と身体的な闘いを織り交ぜ、緊張感を高めています。
アンダーソンの悪役としてのカリスマと、アレンの被害者から戦士への変貌が、物語の核を成しています。批評家からは、両者のパフォーマンスが映画のクオリティを支えていると称賛されており、特にアンダーソンの心理描写とアレンの感情の深みが、ホラー映画の新しい魅力を生み出しています。
女優の衣装・化粧・髪型
ハンナ・エミリー・アンダーソンのジャッキーは、森の小屋という設定に合わせたカジュアルで実用的な衣装が中心です。主にジーンズやカーゴパンツ、フランネルシャツ、ハイキングブーツを着用し、自然環境に溶け込むアウトドアスタイルを採用しています。これにより、最初は普通の妻として描かれますが、物語が進むにつれ、血まみれになったり、武器を扱う姿が強調され、衣装の汚れや破れが彼女の狂気を象徴します。化粧はナチュラルメイクで、薄いファンデーションと軽いアイメイクが基本ですが、サイコパス本性が露わになると、汗や血で崩れたメイクが恐怖を増幅します。髪型はロングヘアをポニーテールやルーズにまとめ、活動的なシーンで乱れやすいスタイルが、追跡者のイメージを強めています。
一方、ブリタニー・アレンのジュールズは、柔らかい印象の衣装が多く、セーターやTシャツ、ショートパンツ、レギンスを着用し、休暇を楽しむ妻らしいリラックスした装いです。物語後半では、怪我や逃亡で衣装が泥だらけになり、生存者のタフさを表現します。化粧はほとんどノーメイクに近く、素朴で自然な肌が、彼女の純粋さと脆弱さを表しています。髪型はミディアムヘアをストレートや軽くウェーブさせており、アクションシーンで乱れることで、絶望と決意の移り変わりを視覚的に描いています。両女優のビジュアルは、ホラー映画らしいシンプルさと現実味を重視し、心理的な緊張を衣装やメイクで支えています。これにより、観客はキャラクターの内面を外見から感じ取ることができます。
あらすじ
結婚1周年を記念して、ジャッキー(ハンナ・エミリー・アンダーソン)とジュールズ(ブリタニー・アレン)は、ジャッキーの家族が所有する森の奥深くにある孤立した小屋を訪れます。美しい湖と山々に囲まれたロマンチックな場所で、2人は幸せな時間を過ごすはずでした。しかし、湖の向こう岸に住むジャッキーの幼なじみサラ(マーサ・マックアイザック)が、ジャッキーを「メガン」と呼んだことから、ジュールズの疑念が芽生えます。ジャッキーは名前を変えただけだと説明しますが、ジュールズはサラの家を訪れ、ジャッキーの過去を知ります。
そこでは、幼い頃にジャッキーとサラ、ジェニーという少女が関わった湖での溺死事故の話が出てきます。ジャッキーはジェニーの死に責任を感じていたと語りますが、実は彼女はサイコパスで、感情が欠如した生まれつきの殺人鬼でした。ジュールズを崖から突き落とし、殺害を試みますが、ジュールズは奇跡的に生き延び、隠れます。ジャッキーは過去に複数の妻を殺害し、生命保険金を手に入れていたことが明らかになり、ジュールズのネックレスも犠牲者のトロフィーでした。ジュールズはサラとダニエル(ジョーイ・クライン)に助けを求めますが、ジャッキーは彼らを殺害し、ジュールズを追います。
森の中での追跡戦、湖での対決、インスリン依存のジャッキーの弱点を突いたジュールズの反撃が繰り広げられます。最終的に、ジュールズはジャッキーのインスリンを過酸化水素にすり替え、彼女を死に至らしめます。崖から再び落ちるも、ジュールズは息を吹き返し、物語は終わります。このあらすじは、信頼と裏切り、生存の本能を描いた緊張感あふれるストーリーです。
解説
本作は、カナダ製の心理ホラー映画として、伝統的なサバイバルホラーを現代的にアップデートした作品です。監督のコリン・ミニハンは、脚本も担当し、限られた場所と少人数のキャストで緊張を構築しています。物語の核心は、同性カップルの関係性にあり、LGBTQ+の要素を自然に取り入れつつ、ホラー映画の「ファイナルガール」トロフィーを進化させています。ジャッキーのサイコパス描写は、動機を「生まれつき」とシンプルに設定し、心理的な深みを避けつつ、視覚的な恐怖を重視します。これにより、予測不能な展開が生まれ、観客の不安を煽ります。
批評家からは、Rotten Tomatoesで80%の支持率を得ており、「スマートでスタイリッシュ、よく演じられた」と評価されています。IndieWireはB+を与え、ファイナルガールのアップグレードを称賛し、The Globe and Mailは3/4星で、視覚的美しさと暗さを指摘しています。一方で、Newsweekは心理的な複雑さが不足していると批判します。撮影地のムスコカの自然美が、物語の暗さを対比的に強調し、音楽を担当したブリタニー・アレンのスコアが緊張を高めています。低予算ながら、アクションと心理戦のバランスが良く、ホラーファンに推奨されます。テーマ的には、結婚の裏側にある欺瞞や、人間の本能的な生存欲を掘り下げ、現代社会の関係性を風刺しています。全体として、ホラー映画の定型を崩さず、新鮮さを加えた一作です。
トリビア
- 主演のブリタニー・アレンが本作の音楽を担当し、初のクレジット獲得。
- 映画の初期段階では、主人公は同性カップルではなく男女の夫婦。
- 本作で共演者として登場するハンナ・エミリー・アンダーソンとブリタニー・アレンは、ともに「ジグソウ」(2017年)に出演。しかし「ジグソウ」では、2人の女優がスクリーンタイムを共有していません。
- ホワット・キープス・ユー・ア・アライブ』は2018年3月10日にSXSW映画祭でワールドプレミア上映。その後、Inside Out、シドニー映画祭、Cinepocalypse、Popcorn Frightsなどでも上映。IFCミッドナイトが米国での配給のために本作を獲得。映画は2018年8月24日にロサンゼルスとニューヨークで公開された。同日、ビデオ・オン・デマンドでも入手可能に。
- 開始10分頃、ジュリーは手漕ぎボートで出発し、岸壁に着くとオールを落とします。次のシーンでは、2本のオールはボートの中にありました…。
キャスト
| 登場人物 | 出演者 |
| ジャッキー | ハンナ・エミリー・アンダーソン |
| ジュールズ | ブリタニー・アレン |
| サラ | マーサ・マキサック |
| ダニエル | ジョーイ・クライン |
| ヤング・ジャッキー | シャーロット・リンゼイ・マロン |
スタッフ
| 担当 | 担当者 |
| 衣装デザイン | ブリタニー・アレン |
| 特殊メイク | ジェイソン・デルーシー |
| 特殊メイク助手 | メイソン・ニュートン・デルーシー |
| メイクアップ助手 | ベサニー・ルブラン |
| キーメイクアップアーティスト&ヘア | カーリー・マディル |




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