ファン・ビンビン(范冰冰)は、中国・山東省出身の女優、モデル、プロデューサー。上海戯劇学院卒業後、1998年にデビュー。『X-MEN:フューチャー&パスト』や『私の少女時代』で国際的に活躍し、華やかな美貌と演技力で知られます。脱税問題で一時活動休止も、影響力は大きい。以下は、彼女の生い立ち・教育、経歴、私生活、出演作品を説明しています。
プロフィール
- ファン・ビンビン(范冰冰)
- 中国語:范冰冰
- 漢語拼音:Fàn Bīngbīng
- 生年月日::1981年9月16日(43歳)
- 出生地:中国山東省煙台
- 英語名:Bingbing Fan
- 職業:女優
- ジャンル:映画・テレビドラマ
- SNSサイト:Facebook・X
生い立ち・教育
ファン・ビンビン(范冰冰)は、1981年9月16日、中華人民共和国山東省青島市に生まれました。彼女の父親は歌手で、母親はダンサーという芸術に親しむ家庭に育ち、幼い頃から音楽やダンスに触れる環境にありました。家族には弟の范丞丞がおり、彼も後にエンターテインメント業界で活動を開始しています。ファン・ビンビンは幼少期に山東省煙台市に移り、そこで育ちました。彼女は幼い頃からピアノやフルートを習い、芸術的な才能を磨きました。
高校卒業後、ファン・ビンビンは上海の謝晋恒通明星学校(現:上海師範大学謝晋電影電視芸術学院)に入学し、演技を学びました。その後、上海戯劇学院に進学し、プロの女優としての基礎を固めました。この時期、彼女は演技への情熱を深め、将来のキャリアに向けた準備を進めました。上海戯劇学院は中国のエンターテインメント業界で多くのスターを輩出しており、彼女にとっても重要な学びの場となりました。
経歴
ファン・ビンビンの女優としてのキャリアは、1998年のテレビドラマ『還珠格格』での脇役、金鎖役で始まりました。このドラマは中国で爆発的な人気を博し、彼女は一躍注目を浴びました。10代後半でのこの成功は、彼女のキャリアの基盤を築き、以降の活躍への道を開きました。
2000年代初頭、彼女はテレビドラマを中心に活動を続け、『大清後宮』(2003年)などの作品で主演を務め、演技力を磨きました。2003年の映画『携帯電話』では、馮小剛監督のもとで重要な役を演じ、第27回百花奨最優秀女優賞を受賞。この作品で、彼女は映画界での地位を確立しました。
2000年代後半から2010年代にかけて、ファン・ビンビンは中国映画界のトップ女優として君臨しました。2007年の『心中有鬼』や2010年の『観音山』での演技が高く評価され、後者では第23回東京国際映画祭最優秀女優賞を受賞。2010年の『重慶ブルース』では、国際的な映画祭で注目を集めました。
国際的なキャリアの飛躍は、2014年のハリウッド映画『X-MEN:フューチャー&パスト』でのブリンク役でした。この役で、彼女は世界的な知名度を獲得し、ハリウッドでの存在感を示しました。
また、2016年の『私の少女時代』では、馮小剛監督のもとで主演を務め、第64回サン・セバスティアン国際映画祭最優秀女優賞を受賞。彼女の演技は、コミカルでありながら深い感情表現で観客を魅了しました。
ファン・ビンビンは女優業だけでなく、プロデューサーとしても活躍し、自身のスタジオ「范冰冰工作室」を設立。映画やドラマの製作に関わり、ビジネス面でも成功を収めました。また、彼女はファッションアイコンとしても知られ、カンヌ国際映画祭などのレッドカーペットで華やかなドレスを披露し、国際的な注目を集めました。Forbes China Celebrity 100リストでは、2013年から2017年まで連続でトップ5にランクインするなど、彼女の影響力は絶大でした。
しかし、2018年に脱税疑惑が浮上し、彼女のキャリアに大きな影響を与えました。彼女は約1億3000万元(約20億円)の罰金を支払い、公の場から一時姿を消しました。この事件は中国国内外で大きく報道され、彼女のイメージに影を落としましたが、2023年以降、徐々に活動を再開。2024年には新作映画への出演が報じられ、復帰への意欲を見せています。
私生活
ファン・ビンビンの私生活は、メディアやファンの関心を集める一方で、彼女自身はプライバシーを守る姿勢を貫いています。2015年に俳優の李晨(リー・チェン)との交際を公表し、2人は中国エンタメ界の「パワーカップル」として注目されました。2017年には李晨からプロポーズを受けたことを明かしましたが、2019年に破局を発表。破局の理由は明らかにされていませんが、彼女の脱税問題が関係していたとの憶測も飛び交いました。
ファン・ビンビンは家族との絆を大切にしており、特に弟の范丞丞のキャリアを応援しています。彼はアイドルグループNEX7のメンバーとしてデビューし、彼女の影響を受けエンターテインメント業界で活躍しています。彼女はソーシャルメディアで家族との写真を時折公開し、温かい一面を見せています。
また、彼女は慈善活動にも積極的で、貧困地域の子どもたちへの支援や医療プロジェクトに携わってきました。2010年には「愛心行動(Heart Ali)」という慈善団体を設立し、心臓病の子どもたちへの支援を行っています。こうした活動は、彼女の社会的責任感を示しています。
脱税問題後、彼女は公の場での発言を控えめにし、慎重な姿勢を見せていますが、ファッションや美に対するこだわりは変わらず、インスタグラムなどで洗練されたスタイルを披露しています。
出演作品
ファン・ビンビンの出演作品は、テレビドラマから国際的な大作映画まで幅広いジャンルを網羅しています。以下は、彼女の代表的な作品の一部です。
- 還珠姫 プリンセスのつくりかた(1998年)…彼女のデビュー作で、脇役の金鎖役を演じ、大ブレイク。中国全土で人気を博した歴史ドラマ。
- 携帯電話(2003年)…馮小剛監督のコメディ映画で、現代社会の人間関係を描いた作品。第27回百花奨最優秀女優賞を受賞。
- 観音山(2010年)…若者の葛藤を描いた青春映画で主演。第23回東京国際映画祭最優秀女優賞を受賞し、国際的な評価を得た。
- 重慶ブルース(2010年)…王小帥監督の作品で、家族の絆を描く感動的な役を演じ、カンヌ映画祭で注目を集めた。
- 二重露光 Double Xposure(2012年)…ミステリードラマで主演。複雑な心理描写が評価され、彼女の演技の幅を示した。
- X-MEN:フューチャー&パスト(2014年)…ハリウッド進出作で、ブリンク役を演じ、世界的な知名度を獲得。
- 白髪魔女伝(2014年)…武侠映画で主演。アクションとロマンスを融合させた作品で、彼女の美貌が際立つ。
- 私の少女時代(2016年)…馮小剛監督の社会派コメディで主演。第64回サン・セバスティアン国際映画祭最優秀女優賞を受賞。
- 空天猟(2017年)…軍事アクション映画で、プロデューサーも務めた。彼女の多才さを示す作品。
その他、『鉄血拳(The Iron Bodyguard)』(2016年)や『L.O.R.D: Legend of Ravaging Dynasties』(2016年)など、アクションやファンタジーにも挑戦しています。
まとめ
ファン・ビンビンは、華やかな美貌と確かな演技力で中国を代表する女優として活躍し、ハリウッドでも成功を収めたスターです。『還珠格格』でのデビューから『X-MEN:フューチャー&パスト』まで、幅広い役柄をこなし、ファッションやプロデュースでも才能を発揮。2018年の脱税問題で一時低迷したものの、復帰への動きを見せています。家族や慈善活動を大切にする彼女の姿勢は、多くのファンに愛される理由です。今後の活躍にも期待が高まります。
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