クリスティン・クルック(Kristin Kreuk)はカナダの女優・プロデューサー。1982年バンクーバー生まれ。『SMALLVILLE/ヤング・スーパーマン』で有名。主な作品に『ビューティ&ビースト/美女と野獣』『Burden of Truth』『ジャック・リーチャー 正義のアウトロー』『Murder in a Small Town』『Watch Dogs: Legion』『Irvine Welsh’s Ecstasy』。
プロフィール
- クリスティン・クルック(Kristin Kreuk)
- 本名:クリスティン・ローラ・クルック(Kristin Laura Kreuk)
- 生年月日:1982年12月30日(42歳)
- 出生地:カナダ/ブリティッシュコロンビア州バンクーバー
- 国籍:カナダ
- 活動期間:2000年~
生い立ち・教育
クリスティン・ローラ・クルック(Kristin Laura Kreuk)は、1982年12月30日、カナダのブリティッシュコロンビア州バンクーバーで誕生しました。彼女の父親ピーター・クルックはオランダ系で、母親のディアナ・チーはインドネシア生まれの中国系です。母親の祖母は中国ジャマイカ系であり、母親と祖母はシンガポールやソロモン諸島を経てバンクーバーに定住したという多文化的な背景を持ちます。妹のジュスティンがおり、家族は景観建築家として働いていました。幼少期から活発で、空手と体操に熱中し、国家レベルで競技に参加していました。しかし、高校1年生の時に脊柱側弯症と診断され、これらのスポーツを断念せざるを得ませんでした。
教育面では、エリック・ハンバー・セカンダリー・スクールに通い、優等生として卒業しました。当初はサイモン・フレイザー大学で心理学または法医学を専攻する予定でしたが、高校の最終学年でCBCのティーンドラマ『Edgemont』のキャスティングディレクターから連絡を受け、演劇の道を選びました。この転機が、彼女の人生を大きく変えることとなりました。内気な性格ながら、創造的な活動に興味を持ち、絵画や演劇を通じて自己表現を学んでいきました。
経歴
クリスティン・クルックのキャリアは、1999年の活動開始に遡ります。2001年にカナダのティーンドラマ『Edgemont』でローレル・ユーン役を演じ、67エピソードにわたり出演し、デビューを果たしました。この作品を通じてエージェントを獲得し、すぐにTV映画『スノーホワイト/白雪姫』で白雪姫役を掴み、2002年にABCで放送されました。これが彼女の国際的な注目を集めるきっかけとなりました。
その後、2001年から2011年にかけて、WB(現The CW)のスーパーヒーローシリーズ『SMALLVILLE/ヤング・スーパーマン』でクラーク・ケントの初恋の相手ラナ・ラング役を演じました。シーズン1から7までメインキャストとして154エピソードに出演し、2008年に一時離脱したものの復帰を果たしました。この役は彼女のブレイク作となり、ティーンアイドルとしての地位を確立しました。2004年にはSci-Fi Channelのミニシリーズ『Earthsea』でテナル役を務め、ファンタジー分野での演技力を示しました。
2009年にはNBCの『CHUCK/チャック』でハンナ役を4エピソード、2010年に『ベン・ハー』でティルザ役を演じ、多様なジャンルに挑戦しました。2012年から2016年にかけては、The CWの『ビューティ&ビースト/美女と野獣』でキャサリン・チャンドラー役を70エピソードにわたり主演し、プロデューサーも兼任しました。この作品では、超自然ロマンスと警察ドラマの融合を体現し、高い評価を得ました。
2018年から2021年まで、CBC/PTVの『Burden of Truth』でジョアンナ・ハンリー(後チャン)役を主演し、エグゼクティブ・プロデューサーとしても活躍しました。この法律ドラマは、環境問題や女性の権利をテーマにし、彼女の社会的な関心を反映しています。2021年には『Ghostwriter』でゲスト出演、2022年にAmazon Primeの『ジャック・リーチャー 正義のアウトロー』でシャーリーン・ハッブル役を4エピソード演じました。現在は、2024年からFoxの『Murder in a Small Town』でキャサンドラ役を主演しており、2025年にシーズン2が更新される予定です。
映画分野では、2004年の『ユーロトリップ』でフィオナ役を演じ、コメディでの魅力を発揮しました。2006年の短編『Dream Princess』、2007年の『Partition』でナシム・カーン役、2009年の『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』で春麗役としてアクションを披露しました。2011年には『ヴァンパイア』でマリア・ルーカス役と『Irvine Welsh’s Ecstasy』でヘザー・トンプソン役、2012年の『Space Milkshake』でティルダ役をエグゼクティブ・プロデュースも手がけました。2017年の短編『The Emissary』など、インディペンデント作品にも積極的です。
プロデュース活動では、2007年に『Partition』で知り合ったロセナ・ブーラとParvati Creative Inc.を設立し、女性中心の人間ドラマに焦点を当てています。2011年の短編『Blink』、ウェブシリーズ『Queenie』、および現在ポストプロダクション中のドキュメンタリー『Phoolan』でエグゼクティブ・プロデューサーとして貢献しています。また、2003年から2005年までNeutrogenaのグローバル広告キャンペーンのスポークスモデルを務め、最長在籍記録を樹立しました。声優としても、2017年のグラフィックノベル『Shuyan Saga』でシュヤン姫役、2020年のビデオゲーム『Watch Dogs: Legion』でケイトリン・ラウ役を担当しました。
受賞歴としては、2015年にET Canadaの投票でカナダで最も美しい人物に選ばれ、Saturn Awards(2002–2006)、Teen Choice Awards(2003–2009)、People’s Choice Awards(2014–2015受賞)などでノミネート多数。2025年のLeo Awardsで『Murder in a Small Town』主演パフォーマンス賞を受賞しました。これらの功績は、彼女の多才さと持続的なキャリアを物語っています。
私生活
クリスティン・クルックは、ショトカン空手の紫帯を持ち、アクロバットやウーシュも習得するなど、身体的な鍛錬を続けています。2022年9月にはトロントからバンクーバーに移住し、大学での学士号取得とプロデュース活動の機会を追求しています。2012年にpescetarian(魚介類のみの菜食主義者)であることを公言し、健康的な生活を心がけています。絵画や写真、旅行、ヨガなどの趣味を通じて、リラックスと創造性を楽しんでいます。
私生活は非常にプライベートで、内気な性格を自認し、「退屈な生活」を好むと語っています。2004年から2013年頃まで、カナダ人俳優マーク・ヒルドレスと長期間の交際を続け、ロサンゼルスで同居していましたが、現在は独身です。家族や友人との時間を大切にし、慈善活動に積極的です。環境保護、教育、女性の権利、人権などの問題に取り組み、Greenpeace、UNICEF、American Red Crossを支援しています。友人ケンドラ・ヴォスとともにGirls by Designを設立し、ティーンエイジャーの少女たちに創造性と教育を通じたエンパワーメントを提供しています。
2017年に、元共演者アリソン・マックとともにNXIVM(自己啓発を謳うがカルトとされる組織)に参加していたことが明らかになりましたが、彼女は2014年の入会後、違法活動に気づかず2013年に離脱したとTwitterで声明を発表し、支持を集めました。この出来事は彼女のキャリアに影響を与えましたが、プロフェッショナルな姿勢で乗り越え、現在も敬遠されることなく活動を続けています。
出演作品
- Edgemont(2001–2005年、ローレル・ユーン役)
- スノーホワイト/白雪姫(2001年、白雪姫役)
- SMALLVILLE/ヤング・スーパーマン(2001–2011年、ラナ・ラング役)
- ゲド 戦いのはじまり(2004年、テナル役)
- ユーロトリップ(2004年、フィオナ役)
- CHUCK/チャック(2009年、ハンナ役)
- ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー(2009年、春麗役)
- ベン・ハー(2010年、ティルザ役)
- Irvine Welsh’s Ecstasy(2011年、ヘザー・トンプソン役)
- ヴァンパイア(2011年、マリア・ルーカス役)
- ビューティ&ビースト/美女と野獣(2012–2016年、キャサリン・チャンドラー役)
- Space Milkshake(2012年、ティルダ役)
- Partition(2007年、ナシム・カーン役)
- Burden of Truth(2018–2021年、ジョアンナ・ハンリー役)
- ジャック・リーチャー 正義のアウトロー(2022年、シャーリーン・ハッブル役)
- Murder in a Small Town(2024年–、キャサンドラ役)
- Shuyan Saga(2017年、シュヤン姫役、声優)
- Watch Dogs: Legion(2020年、ケイトリン・ラウ役、声優)
レビュー 作品の感想や女優への思い