リリー・ジェームズ(Lily James)は英国の女優で身長170cm。イングランド・サリー州出身。祖母は女優ヘレン・ホートン、父は短期間俳優を務めた人物で、2008年に癌で他界し、姓の「ジェームズ」は父のファーストネームに由来する。ギルドホール音楽演劇学校を2010年に卒業し、同年にテレビシリーズ『Just William』でデビュー。
2012年の『ダウントン・アビー』でのレディー・ローズ・マクレア役で注目を集め、2015年のディズニー実写版『シンデレラ』でエラ役を演じてブレイク。以降、『偽りの忠誠 ナチスが愛した女』『ベイビー・ドライバー』『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』『パム&トミー』などで活躍。
舞台では『ロミオとジュリエット』や『イヴの総て』に出演。ファッションブランドバーバリーのキャンペーンガールやコスメブランドシャーロット・ティルブリーの顔を務め、ダイヤモンド業界のナチュラル・ダイヤモンド・カウンシルのグローバル・アンバサダーとしても活動。運動ニューロン病協会のパトロンとして慈善活動にも携わる。私生活では複数の交際歴があり、2023年にミュージシャンのマイケル・シューマンと破局。
プロフィール
- 名前:リリー・ジェームズ(Lily James)
- 本名:Lily Chloe Ninette Thomson
- 生年月日:1989年4月5日(36歳)
- 出生地:イギリス・イングランド・サリー州
- 身長:170cm
- 職業:女優
- 活動期間:2010年〜
生い立ち・教育
リリー・ジェームズ(Lily James)は、1989年4月5日にイギリスのイングランド・サリー州で生まれた人物です。本名はLily Chloe Ninette Thomsonであり、家族には芸能界との深いつながりがあります。祖母はアメリカ出身の女優ヘレン・ホートンで、著名な映画『エイリアン』においてマザー役の声を担当したことで知られています。父は短い期間ながら俳優として活動していましたが、2008年に癌で他界しました。この父のファーストネームにちなんで、リリーは芸名として「ジェームズ」の姓を採用しています。こうした家族の背景が、彼女の幼少期に演劇やエンターテイメントへの興味を育んだと考えられますが、具体的な幼少期のエピソードについては公表されている情報は限定的です。
教育の観点では、演劇の道を志向するようになり、ギルドホール音楽演劇学校(Guildhall School of Music & Drama)に入学しました。この学校はロンドンに位置する名門の教育機関で、演技、音楽、舞台芸術を専門とする包括的なカリキュラムを提供しています。リリーはここで本格的な演技トレーニングを受け、基礎的な技術から高度な表現方法までを習得しました。2010年に卒業した際には、プロフェッショナルな女優としての基盤をしっかりと築いていました。この教育経験が、彼女の多様な役柄への適応力や、後のキャリアにおける成功の基盤となったことは明らかです。卒業後すぐに女優活動を開始し、テレビシリーズへの出演を通じてデビューを果たしました。家族の芸能経験と学校での専門教育の組み合わせが、彼女の芸術的成長を支えたと言えるでしょう。
経歴
リリー・ジェームズのキャリアは、2010年のデビュー以来、テレビ、映画、舞台の各分野で着実に拡大しています。ギルドホール音楽演劇学校を卒業した直後の2010年に、テレビシリーズ『Just William』でエセル・ブラウン役を演じ、女優としての初舞台を踏みました。この作品では計4話に出演し、プロフェッショナルなキャリアのスタートを切りました。翌2011年には『Secret Diary of a Call Girl』でポピー役を務め、計8話にわたる出演を通じてテレビ界での存在感を高めました。
2012年は彼女のキャリアにとって重要な転機となりました。同年に長編映画『タイタンの逆襲』でコリーナ役を演じ、映画界への初進出を果たしました。また、同じく2012年にイギリスの人気テレビドラマシリーズ『ダウントン・アビー』第3シリーズでレディー・ローズ・マクレア役としてゲスト出演し、シーズン4から6にかけてメインキャストとして計21話に出演しました。この役柄が彼女を広く知らしめ、英国ドラマでの成功が国際的なブレイクのきっかけとなりました。2013年には、ディズニー映画『シンデレラ』(1950年のアニメ版の実写リメイク)のオーディションに合格し、ヒロインのエラ/シンデレラ役に抜擢されました。2015年の公開時には、プロモーションのために来日し、4月6日に監督のケネス・ブラナーとともに東京・六本木でジャパン・プレミアに出席しました。日本語吹き替え版のシンデレラ役を務めた高畑充希と対面を果たし、この作品は彼女の国際的な知名度を大幅に向上させました。ティーン・チョイス・アワードやキッズ・チョイス・アワードへのノミネートなど、批評的・商業的な成功を収めました。
2015年には映画『二ツ星の料理人』でサラ役を演じ、2016年には『高慢と偏見とゾンビ』でエリザベス・ベネット役、『偽りの忠誠 ナチスが愛した女』でミーケ役を務めました。特に後者では初めてヌードシーンに挑戦し、演技の幅を広げました。同年、舞台『ロミオとジュリエット』でジュリエット役を演じ、『シンデレラ』で共演したリチャード・マッデンと再共演、ケネス・ブラナー監督と再びタッグを組みました。ギャリック劇場での公演は高い評価を受けました。また、2016年にはイギリスのファッションブランド・バーバリーのキャンペーンガールに選ばれ、クリスマスキャンペーンのショート・ムービー「トーマス・バーバリーの物語」でベティ役を演じました。これにより、女優業以外の分野での露出も増加しました。
2017年には『ベイビー・ドライバー』でデボラ役、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でエリザベス・レイトン役を演じ、歴史ドラマやアクション作品での演技力を披露しました。2018年には『ホワイト・ボイス』で声の出演、『ガーンジー島の読書会の秘密』でジュリエット・アシュトン役、『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』で若いドナ役を務め、ミュージカル要素の強い作品で歌唱力を発揮しました。同年には短編映画『Little Woods』でデブ役もこなしました。2019年には『イエスタデイ』でエリー・アップルトン役を演じ、音楽コメディでの活躍が注目されました。また、舞台『イヴの総て』でイヴ・ハリントン役をノエル・カワード・シアターで演じ、オリジナル曲「The Moth」を挿入歌として披露しました。
2020年にはNetflix映画『レベッカ』でド・ウィンター夫人役を、2021年には『時の面影』でペギー・ピゴット役を演じました。同年、テレビシリーズ『パースートオブラブ 愛に焦がれて』でリンダ・ラドレット役を主演し、製作総指揮も務めました。2022年にはHuluオリジナルドラマ『パム&トミー』でパメラ・アンダーソン役を主演し、高い評価を得てサテライト賞主演女優賞を受賞しました。他にもプライムタイム・エミー賞、ゴールデングローブ賞、クリティクス・チョイス・テレビジョン・アワードなどでノミネートされました。同年9月にはナチュラル・ダイヤモンド・カウンシルのグローバル・アンバサダーに就任し、ダイヤモンド業界のプロモーション活動を開始しました。また、コスメブランド・シャーロット・ティルブリーのキャンペーンガールに選ばれ、美容分野での顔として活躍しました。同年11月にはDJ Yodaとタッグを組み、楽曲「Breathe」と「Airplane Mode」をリリースし、映画サウンドトラック以外での初のオリジナル曲となりました。
2023年には映画『ホワット・イズ・ラブ?』でゾーイ役、『アイアンクロー』でパム・アドキッソン役、短編映画『Finalmente l’alba』でジョゼフィン・エスペラント役を演じました。2024年には『Greedy People』でペイジ役、『Relay』でサラ役に出演しました。2025年には『スワイプ:マッチングの法則』でホイットニー・ウルフ役が予定されており、2026年公開予定の『クリフハンガー』(1993年のリメイク)ではピアース・ブロスナン演じる山岳ガイドの娘役を務め、自らロッククライミングの場面をこなすことが公表されています。この作品は監督交代やシルヴェスター・スタローンの降板、脚本リライトなどのトラブルに見舞われましたが、2025年6月時点でポストプロダクションに入っています。将来的には『Let the Evil Go West』と『Bad Lieutenant: Tokyo』への出演も予定されています。
慈善活動としても、運動ニューロン病協会(MND協会)のパトロンに就任し、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの患者や家族への支援、研究資金提供に携わっています。2021年には仮想パブクイズの共同ホストとして、病気の意識啓発と寄付活動を行いました。全体として、彼女の経歴は演技力の向上とともに、ブランドアンバサダー、音楽活動、慈善への多角的な広がりが見られます。
服飾・美容
リリー・ジェームズは、ファッションと美容の分野で高い評価を受け、複数のブランドのアンバサダーとして活躍しています。彼女のスタイルは、タイムレスな優雅さと現代的なエレガンスを融合させたもので、しばしば「プリンセス風」と形容されます。淡いピンクのドレスやグレイのコラムドレスなど、レッドカーペットでの登場は常に洗練された印象を与え、ELLE誌では「プリンセスにふさわしいルック」と称賛されています。2025年に36歳を迎えた現在も、スタイルの進化を続け、クラシックなフェミニンさを保ちつつ、現代的な要素を加えています。
服飾面では、2016年にイギリスのファッションブランド・バーバリーのキャンペーンガールに選ばれ、クリスマスキャンペーンのショート・ムービーに出演しました。以降、Versaceの ensemblesを頻繁に着用し、レッドカーペットでショーストッピングなtulleのモーメントを演出しています。彼女のワードローブは、ダウントン・アビー時代からインスパイアされたクラシックでフェミニンな要素が強く、Verily誌では「努力なく上品なスタイル」と評価されています。PinterestやInstagramのファンアカウントでは、彼女の日常スタイルやセレブリティ・ルックが共有され、フォロワーからインスピレーション源として人気です。Who What Wearの2025年8月カバーストーリーでは、ハリウッドの究極のカメレオンとして、3本の新作映画に合わせた多様なファッションを披露しています。
美容面では、英語ローズのようなナチュラルで優美な美しさが特徴で、Chic Style Collectiveでは「タイムレスな優雅さと現代的なバランス」と評されています。2022年にはコスメブランド・シャーロット・ティルブリーのキャンペーンガールに選ばれ、ブランドの顔としてプロモーションに携わりました。また、同年9月にはナチュラル・ダイヤモンド・カウンシルのグローバル・アンバサダーに就任し、ダイヤモンドの自然な輝きを象徴する存在として活動しています。彼女の美容ルーチンは、ナチュラルメイクを基調とし、肌の健康と輝きを重視したアプローチが知られています。the Fashion Spotのフォーラムでは、彼女の海外旅行でのスタイルやリトアニアでの発見が議論され、インタビューでの自然体な魅力が強調されています。全体として、彼女の服飾・美容は、女優としてのイメージを強化し、商業的な成功にも寄与しています。
私生活
リリー・ジェームズの私生活は、メディアの注目を集めることが多く、複数の交際歴が報じられています。2011年から2012年にかけて、イギリス人俳優のジャック・フォックスと交際していましたが、関係は1年で終了しました。2014年には、映画『高慢と偏見とゾンビ』で共演したイギリス人俳優のマット・スミスと交際を開始し、婚約の噂も立ちましたが、2019年に破局が明らかになりました。マット・スミスは『ドクター・フー』などで知られる人物です。
2020年には、アメリカ人俳優のクリス・エヴァンスとの交際が噂されましたが、関係は進展せずに終わりました。同年10月には、テレビシリーズ『パースートオブラブ 愛に焦がれて』での共演者で既婚者のイギリス人俳優ドミニク・ウェストとの不倫疑惑が英紙デイリー・メールで報じられました。報道の翌日、ドミニク・ウェストは妻とともに「夫婦関係は良好」との声明を発表しましたが、リリー自身は沈黙を保ち、2021年5月のインタビューでも詳細を多く語りませんでした。このスキャンダルは一時的に彼女のイメージに影響を与えましたが、キャリアへの打撃は最小限に抑えられました。
2021年には、ミュージシャンのマイケル・シューマン(ロックバンドのメンバー)との交際がスタートしましたが、2023年に破局したことが報じられています。2025年には、俳優のグレン・パウエルとの関係が噂され、写真で笑顔で親しげな様子が捉えられていますが、正式な関係状況は不明です。これらの交際歴は、彼女の公の活動と並行して注目を集めていますが、プライベートな詳細は限定的にしか公表されていません。家族の影響が強く、父の死去を機に芸能界への思いを強めたとされています。また、慈善活動を通じて社会貢献を続け、プライベートな価値観を反映しています。
出演作品
映画
- 2012年:Chemistry(イネス役、短編映画)
- 2012年:タイタンの逆襲(コリーナ役)
- 2012年:ブロークン(スカンク役)
- 2012年:Fast Girls(リサ・テンプル役)
- 2013年:Silent Treatment(少女役、短編映画・サイレント映画)
- 2015年:シンデレラ(エラ / シンデレラ役)
- 2015年:二ツ星の料理人(サラ役)
- 2016年:高慢と偏見とゾンビ(エリザベス・ベネット役)
- 2016年:偽りの忠誠 ナチスが愛した女(ミーケ役)
- 2016年:トーマス・バーバリーの物語(ベティ役、短編映画)
- 2017年:ベイビー・ドライバー(デボラ役)
- 2017年:ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男(エリザベス・レイトン役)
- 2018年:ホワイト・ボイス(デトロイトの白人風の声役、声の出演)
- 2018年:ガーンジー島の読書会の秘密(ジュリエット・アシュトン役)
- 2018年:Little Woods(デブ役)
- 2018年:マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー(若いドナ役)
- 2019年:One Red Nose Day and a Wedding(ミランダ役、短編映画)
- 2019年:イエスタデイ(エリー・アップルトン役)
- 2020年:レベッカ(ド・ウィンター夫人役)
- 2021年:時の面影(ペギー・ピゴット役)
- 2023年:ホワット・イズ・ラブ?(ゾーイ役)
- 2023年:アイアンクロー(パム・アドキッソン役)
- 2023年:Finalmente l’alba(ジョゼフィン・エスペラント役、短編映画)
- 2024年:Greedy People(ペイジ役)
- 2024年:Relay(サラ役)
- 予定: スワイプ:マッチングの法則(ホイットニー・ウルフ役)
- 予定: クリフハンガー(リメイク、娘役)
- 予定: Let the Evil Go West
- 予定: Bad Lieutenant: Tokyo
TV
- 2010年:Just William(エセル・ブラウン役、4話)
- 2011年:Secret Diary of a Call Girl(ポピー役、8話)
- 2012-2015年:ダウントン・アビー(レディー・ローズ・マクレア役、21話)
- 2021年:パースートオブラブ 愛に焦がれて(リンダ・ラドレット役、3話、主演・製作総指揮)
- 2022年:パム&トミー(パメラ・アンダーソン役、8話)
舞台
- 2016年:ロミオとジュリエット(ジュリエット役)
- 2019年:イヴの総て(イヴ・ハリントン役)





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