マーゴット・エリス・ロビー(Margot Robbie)はオーストラリア出身の女優、プロデューサー。アカデミー賞3部門、ゴールデングローブ賞4部門、BAFTA賞6部門にノミネート。タイム誌は2017年、彼女を「世界で最も影響力のある100人」に選び、フォーブスは2023年、彼女を世界で最も稼ぐ女優に選びました。
以下は、アメリカで活躍するマーゴット・ロビーの生い立ち、教育、経歴、私生活についてまとめた内容です。情報は信頼できる公開情報に基づいており、彼女の人生とキャリアを包括的に解説します。
マーゴット・ロビー
- 英語名:Margot Robbie
- 本名:Margot Elise Robbie
- 生年月日:1990年7月2日(35歳)
- 出生地:オーストラリア、クイーンズランド州ダルビー
- 職業:女優、プロデューサー
- 活動期間:2008年~現在
- 所属組織:ラッキーチャップ・エンターテインメント
- 配偶者:トム・アッカリー(2016年結婚〜)
- 子供:1人
生い立ちと教育
生い立ち
マーゴット・ロビーは、1990年7月2日、オーストラリアのクイーンズランド州ダルビーで生まれました。彼女はゴールドコーストで育ち、自然豊かな環境の中で活発な幼少期を過ごしました。両親は農場を経営しており、父親はサトウキビやマンゴーの栽培に従事し、母親は穀物類の生産に関わっていました。マーゴットには姉のアーニャ、兄のラクラン、弟のキャメロンの3人のきょうだいがおり、大家族の中で育ちました。
両親は彼女が幼い頃に離婚し、シングルマザーの家庭で育ったため、経済的には厳しい環境だったといいます。彼女は幼少期から農場の手伝いをしており、トラクターの運転や乳牛の世話など、農業に関わる実践的なスキルを身につけました。この経験は、彼女の grounded(地に足のついた)な性格や強い労働倫理を形成する一因となったとされています。
8歳のとき、母親の勧めでサーカス学校に入学し、空中ブランコの技術を学びました。この時期に取得した「空中ブランコ証明書」は、後に映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』(2020年)のキャスティングで役立つことになります。幼少期のマーゴットは非常にアクティブで、サーフィンやバイク、野生の豚を追いかけるなど、アウトドア活動を愛好していました。この活発な性格は、彼女の現在のライフスタイルにも反映されており、サーフィンやアイスホッケーなどのスポーツを趣味として楽しんでいます。
教育
マーゴット・ロビーの正式な教育に関する詳細は限られていますが、彼女はゴールドコーストにあるサマーセット・カレッジで学びました。この学校はクイーンズランド州でも評判の良い私立校で、学業と課外活動のバランスを重視しています。
マーゴットは学業と並行して、16歳の頃から家計を支えるために複数のアルバイトを掛け持ちしていました。彼女はサンドイッチチェーンの「サブウェイ」で働いた経験があり、この時期の苦労が彼女のハリウッドでの成功への強い意志を育んだとされています。
大学進学については、マーゴットは明確な演技のキャリアを追求するため、メルボルンに移り住み、演技の道に進むことを決意しました。彼女は正式な演技学校でのトレーニングを受けた記録は少なく、実際の現場での経験を通じてスキルを磨いた「実践派」の女優と言えます。17歳でアメリカに渡り、演技のキャリアを本格化させた彼女の決断は、教育よりも実践を優先する姿勢を物語っています。
経歴
初期のキャリア(2008年~2011年)
マーゴット・ロビーの女優としてのキャリアは、2008年にオーストラリアの長寿TV番組『ネイバーズ』への出演で始まりました。このドラマで彼女はドナ・フリードマン役を演じ、豪州国内で人気を博しました。『ネイバーズ』は多くのオーストラリア人俳優の登竜門であり、マーゴットにとっても重要なステップでした。この時期、彼女はまだ10代後半で、演技経験を積みながら国際的なキャリアを模索していました。
2011年、17歳でアメリカに渡ったマーゴットは、TV番組『PAN AM/パンナム』でローラ・キャメロン役を獲得。このドラマは1960年代の航空会社を舞台にした作品で、彼女の国際的な知名度を高めるきっかけとなりました。『PAN AM/パンナム』は短命に終わったものの、マーゴットの魅力的な演技とビジュアルは業界内で注目を集めました。
ブレイクとハリウッドでの成功(2013年~2016年)
マーゴット・ロビーのキャリアにおける転機は、2013年のマーティン・スコセッシ監督作品『ウルフ・オブ・ウォールストリート』です。レオナルド・ディカプリオ演じるジョーダン・ベルフォートの妻、ナオミ・ラパグリア役を演じた彼女は、セクシーかつ知的な演技で世界的なブレイクを果たしました。このオーディションでは、ディカプリオとの即興シーンで彼をビンタする大胆な行動が監督のスコセッシとディカプリオに高く評価され、役を獲得。映画の成功とともに、彼女はMTVムービー・アワードのブレイクスルー演技賞にノミネートされました。
2016年には、DCエクステンデッド・ユニバースの『スーサイド・スクワッド』でハーレイ・クイン役を演じ、一躍ハリウッドのトップスターに。この役は彼女の代名詞となり、予測不能で魅力的なヴィランを演じた彼女は、第22回クリティクス・チョイス・アワードのアクション映画女優賞を受賞しました。ハーレイ・クインはその後も『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』(2020年)や『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021年)で再演され、彼女のキャリアの核となっています。
多様な役柄とプロデューサーとしての活躍(2017年~現在)
マーゴット・ロビーはハーレイ・クインのような派手な役柄だけでなく、深い演技力を要する役にも挑戦しています。2017年の『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』では、フィギュアスケーターのトーニャ・ハーディングを演じ、アカデミー賞主演女優賞にノミネート。この作品ではプロデューサーとしても参加し、彼女の製作会社ラッキーチャップ・エンターテインメントを通じて作品を成功に導きました。
2019年には、クエンティン・タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でシャロン・テート役を演じ、英国アカデミー賞助演女優賞にノミネート。同年、『スキャンダル』でFOXニュースの若手社員ケイラ・ポシュピシル役を演じ、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされました。2023年には、実写映画『バービー』で主演兼プロデューサーを務め、世界的なヒットを記録。この作品は彼女のプロデューサーとしての力量を示し、商業的・批評的な成功を収めました。
その他、ウィル・スミスと共演した『フォーカス』(2015年)、『ターザン:REBORN』(2016年)、『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』(2018年)など、多様なジャンルで活躍。2025年現在、彼女は3つのアカデミー賞ノミネーション、4つのゴールデングローブ賞ノミネーション、6つのBAFTA賞ノミネーションを誇り、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」(2017年)やフォーブス誌の「世界で最も稼ぐ女優」(2023年)に選ばれています。
私生活
結婚と家族
マーゴット・ロビーは2016年12月18日、映画監督兼プロデューサーのトム・アッカーリーと結婚しました。2人は2013年、映画『フランス組曲』の撮影現場で出会い、ルームメイトから恋人へと関係を深めました。結婚式はオーストラリアのゴールドコーストで親しい友人や家族を招いて行われ、プライベートな式典でした。
トムとはビジネスパートナーとしても協力しており、ラッキーチャップ・エンターテインメントを共同運営しています。2024年には第一子となる息子の妊娠が報じられ、彼女のプライベートにおける新たな章が注目されています。
趣味とライフスタイル
マーゴット・ロビーはプライベートではアクティブでカジュアルなライフスタイルを好みます。サーフィン、スノーボード、カヌー、アイスホッケーなど、スポーツを楽しむ「アウトドア系女子」として知られています。とくにアイスホッケーはロサンゼルス移住後に始めた趣味で、ニューヨーク・レンジャーズの熱心なファンとして知られ、地元のアマチュアチームでプレイヤーとしても活動しています。
彼女のファッションは、映画でのセクシーなイメージとは異なり、プライベートではカジュアルで動きやすいスタイルを好みます。レッドカーペットでは「シャネル」のアンバサダーとしてエレガントな姿を見せますが、普段はデニムやパンツスタイルが中心です。食生活ではビール、フライドポテト、ハンバーガーを愛好し、過度なダイエットはせず、運動で体型を維持するバランスを重視しています。ただし、ビキニの撮影前には3日間ニンジンだけを食べるなど、極端なアプローチを取ることもあると語っています。
性格と価値観
マーゴット・ロビーは「世渡り上手」でお茶目な性格として知られています。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の撮影でテキーラを飲んで緊張をほぐしたり、オーディションでレオナルド・ディカプリオをビンタするなど、ユーモアと大胆さを兼ね備えています。彼女はシングルマザーの母親への感謝を公言し、23歳の時に母親の住宅ローンを完済するサプライズを行ったエピソードは、家族への深い愛情を示しています。
また、マーゴットはプライバシーを重視し、ソーシャルメディアから一時距離を置くことを2021年に発表。ハーレイ・クインのような強烈な役柄を演じることで精神的に消耗するため、役から離れる時間を大切にしています。彼女の 根本的な価値観は、農場での育ちや苦労した過去に根ざしており、スターとしての成功にもかかわらず、庶民的な感覚を失わない姿勢がファンに愛されています。
まとめ
マーゴット・ロビーは、オーストラリアの農場育ちの少女から、ハリウッドのトップ女優兼プロデューサーに上り詰めたインスピレーションあふれる人物です。シングルマザーの家庭で育ち、16歳からアルバイトを掛け持ちするなど、苦労を重ねながらも、強い意志と才能で夢を叶えました。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でのブレイク以降、『スーサイド・スクワッド』や『バービー』など多様な役柄で世界を魅了し、プロデューサーとしても成功を収めています。プライベートではトム・アッカーリーとの安定した結婚生活を築き、アクティブでカジュアルなライフスタイルを楽しみながら、家族やプライバシーを大切にしています。彼女のキャリアと人生は、努力、才能、そして自分らしさを貫く姿勢の結晶であり、今後もさらなる活躍が期待されます。
レビュー 作品の感想や女優への思い