レベッカ・デモーネイ（Rebecca De Mornay）は米国カリフォルニア州出身の女優。1983年の『卒業白書』でブレイクし、『ゆりかごを揺らす手』（1992年）で悪女役が高評価。セクシーかつ知的な魅力で知られる。
プロフィール
- 名前：レベッカ・デモーネイ（Rebecca De Mornay）
- 本名：レベッカ・ジェーン・ピアーチ（Rebecca Jane Pearch）
- 生年月日：1959年8月29日（65歳）
- 出生地：
- 米国カリフォルニア州サンタローザ
- 国籍：米国
- 活動期間：1981年〜現在
- 配偶者：ブルース・ワグナー（1989年 – 1990年）、パトリック・オニール（1995年 – 2002年）
生い立ち・教育
レベッカ・デモーネイは、1959年8月29日、本名レベッカ・ジェーン・ピアーチ（Rebecca Jane Pearch）として米国カリフォルニア州サンタローザに生まれました。父親はラジオやテレビのコメンテーターとして知られたウォリー・ジョージ、母親はジュリーで、彼女の祖母はヴォードヴィルや子役として活躍したユージニア・クリンチャードでした。デモーネイという姓は、母親が再婚した義父リチャード・デモーネイから取られたものです。5歳のときに両親が離婚し、彼女は母親と義父に育てられました。幼少期は母親とともにヨーロッパを転々とし、フランスやオーストリアで過ごしたため、ドイツ語とフランス語に堪能です。特にフランスでの生活は彼女の感性や国際的な視野に影響を与えたとされています。
教育面では、オーストリアの高校を卒業後、アメリカに帰国し、ニューヨークのリー・ストラスバーグ・インスティテュートで演技を学びました。この名門演劇学校での訓練は、彼女の演技の基礎を固める重要なステップとなりました。さらに、フランシス・コッポラのゾーエトロープ・フィルム・スタジオで研究生として経験を積み、映画業界への第一歩を踏み出しました。この時期に培った演技への情熱と技術が、後のキャリアの成功につながっています。
経歴
レベッカ・デモーネイの女優としてのキャリアは、1982年の映画『ワン・フロム・ザ・ハート』でのデビューから始まりました。この作品はフランシス・コッポラ監督によるもので、彼女にとって大きな第一歩でした。しかし、真のブレイクは翌1983年の『卒業白書』で訪れます。この映画でトム・クルーズ演じる主人公に性の手ほどきをする美しい娼婦ラナ役を演じ、そのセクシーでミステリアスな魅力が観客を魅了し、一躍注目を浴びました。この役で彼女は若者文化のアイコンとなり、80年代のハリウッドで存在感を示しました。
1985年には『スラッガーズ・ワイフ』『暴走機関車』『バウンティフルへの旅』などに出演し、幅広い役柄で演技力を証明しました。特に『バウンティフルへの旅』では、控えめで知的な女性を演じ、セクシーなイメージだけでなく、繊細な感情表現もできる女優としての評価を高めました。1988年の『可愛い悪女』では大胆なヘアヌードを披露し、話題を呼びましたが、一部でラジー賞にノミネートされるなど賛否両論を呼びました。
1992年の『ゆりかごを揺らす手』は、彼女のキャリアの頂点ともいえる作品です。復讐に燃えるベビーシッター、ペイトン役を演じ、サイコパス的な悪女ぶりが高く評価され、MTVムービー・アワードの最優秀悪役賞を受賞しました。この作品は商業的にも成功し、彼女の名をさらに広めました。その後も『三銃士』（1993年）、『ギルティ/罪深き罪』（1993年）、『アイデンティティー』（2003年）などに出演し、悪女や複雑なキャラクターを演じることで知られるようになりました。
2000年代以降は、映画よりもTV出演が増え、1997年のスティーヴン・キング原作のミニシリーズ『シャイニング』でウェンディ・トランス役、『ER緊急救命室』（シーズン6）にゲスト出演し、乳がんを患う女性を演じるなど、新たな挑戦を続けました。近年では、マーベルのドラマ『ジェシカ・ジョーンズ』（2015-2019年）でドロシー・ウォーカー役を演じ、現代の視聴者にもその存在感を示しました。また、『リベンジ・リスト』（2017年）や『ロード・オブ・ドッグタウン』（2005年）などの映画にも出演し、キャリアを継続しています。
監督としても1995年のTV番組『アウターリミッツ』で初挑戦し、製作総指揮を務めた『ストレンジャー』（1995年）や『フェロモン』（1999年）では製作面でも活躍。彼女の多才さがうかがえます。
私生活
レベッカ・デモーネイの私生活は、華やかなキャリアと同様に注目を集めてきました。1983年の『卒業白書』での共演をきっかけに、トム・クルーズと2年半ほど同棲し、当時話題となりました。その後、1986年に小説家で脚本家のブルース・ワーグナーと結婚しましたが、わずか1年で離婚。1990年代には作曲家のレナード・コーエンと婚約した時期もありましたが、結婚には至りませんでした。
その後、スポーツキャスターで俳優ライアン・オニールの息子であるパトリック・オニールと結婚し、2人の娘（ソフィアとヴェロニカ）をもうけました。しかし、2002年に離婚しています。現在はシングルマザーとして子育てに励みつつ、女優業を続けています。2017年には娘のヴェロニカがコスタリカでの手術から回復したことをSNSで報告し、家族への愛情を示しました。また、2008年には飲酒運転で逮捕され、執行猶予3年の判決を受けたことが報じられています。
出演作品
レベッカ・デモーネイの主な出演作品を以下にまとめます。
映画
- ワン・フロム・ザ・ハート（1982年）：映画デビュー作。
- 卒業白書（1983年）：ラナ役でブレイク。
- スラッガーズ・ワイフ（1985年）：歌手デビー役。
- 暴走機関車（1985年）：サラ役。
- バウンティフルへの旅（1985年）：セシア役。
- 可愛い悪女（1988年）：大胆な役柄で話題に。
- バックドラフト（1991年）：ヘレン役。
- ゆりかごを揺らす手（1992年）：ペイトン役、MTVムービー・アワード受賞。
- 三銃士（1993年）：ミレディ役。
- ストレンジャー（1995年）：サラ役、製作総指揮も。
- アイデンティティー（2003年）：落ちぶれた女優役。
- ロード・オブ・ドッグタウン（2005年）：フィレイン役。
- ウェディング・クラッシャーズ（2005年）：脇役。
- リベンジ・リスト（2017年）：ビビアン役。
TV
- シャイニング（1997年）：ウェンディ・トランス役。
- ER緊急救命室（1999年）：ゲスト出演。
- ジェシカ・ジョーンズ（2015-2019年）：ドロシー・ウォーカー役。
まとめ
レベッカ・デモーネイは、セクシーで知的な魅力と卓越した演技力で、80年代から現代まで幅広い役柄を演じてきた女優です。『卒業白書』でのブレイク以降、『ゆりかごを揺らす手』での悪女役で頂点を極め、映画やテレビで活躍を続けています。私生活では恋愛や結婚、子育てを通じて人間味あふれる一面を見せ、ヨーロッパでの経験や多言語のスキルが彼女の個性をさらに際立たせています。今後もその独特の存在感で観客を魅了し続けることでしょう。
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