『トゥルース・オア・デア 殺人ゲーム』は2018年公開の米国の超自然ホラー映画。大学生たちがメキシコ旅行中に始めた「真実か挑戦か」ゲームが、嘘や挑戦の拒否で死に至る呪いのゲームに変貌。監督ジェフ・ワドロウ、主演ルーシー・ヘイル。
基本情報
- 邦題:トゥルース・オア・デア 殺人ゲーム
- 原題:Truth or Dare
- 公開年:2017年
- 製作国:米国
- 上映時間:100分
- ジャンル:サスペンス
あらすじ
大学生のオリヴィア・バロン(ルーシー・ヘイル)は、友人たちと共に春休みのメキシコ旅行に出かける。現地でカーター(ランドン・リブロン)と出会い、彼に誘われて廃墟の教会で「真実か挑戦か(Truth or Dare)」ゲームに参加する。ルールは単純で、指定された者が「真実(Truth)」を選べば質問に正直に答え、「挑戦(Dare)」を選べば指示された行動を実行しなければならない。しかし、このゲームは悪魔に取り憑かれており、嘘をつくか挑戦を拒否すると死が待っている呪いのゲームだった。帰国後もゲームは続き、参加者は次々と過酷な挑戦や秘密の暴露を強いられる。オリヴィアたちは呪いを解くため、ゲームの起源を辿り、悪魔との対決に挑むが、ゲームのルールは予想以上に狡猾で、生存をかけた壮絶な戦いが繰り広げられる。
解説
『トゥルース・オア・デア 殺人ゲーム』は、アメリカでポピュラーなパーティーゲーム「Truth or Dare」を題材にした超自然ホラー映画です。ブラムハウス・プロダクションズが製作し、『ゲット・アウト』や『スプリット』で知られるジェイソン・ブラムがプロデューサーを務めました。監督のジェフ・ワドロウは『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』などで知られ、若者文化とホラーの融合を得意としています。本作は、友情や恋愛、裏切りといった青春ドラマの要素に、超自然的な恐怖を織り交ぜ、緊張感とスリルを生み出しています。特に、ゲームの参加者が悪魔に操られる際の不気味な笑顔や、命を賭けた選択の連続は、ホラー映画の定型に新たなアプローチを加えています。しかし、批評家からは「恐怖感が乏しい」「結末が物足りない」との声も上がり、Rotten Tomatoesでは支持率16%、平均点3.8/10と厳しい評価を受けました。それでも、10代の観客を中心に興行収入9500万ドルを記録し、商業的には成功を収めました。
本作の特徴は、ゲームのルールが物語の進行に深く関与している点です。「真実」を2回選ぶと次は必ず「挑戦」を選ばなければならず、挑戦の内容はしばしば死に至る危険なもの。また、ゲームが新たな参加者を巻き込む仕組みや、YouTubeを通じて呪いを拡散するという現代的な要素が取り入れられています。これにより、従来のホラー映画とは異なる「ソーシャルメディア時代」の恐怖が描かれています。ただし、悪魔の目的やゲームの必然性が不明瞭で、ストーリーの深みに欠けるとの指摘もあります。
女優の活躍
『トゥルース・オア・デア 殺人ゲーム』の主演を務めるルーシー・ヘイル(オリヴィア・バロン)は、TV番組『プリティ・リトル・ライアーズ』でブレイクした女優で、本作でもそのカリスマ性と感情表現の豊かさを発揮しています。オリヴィアは、グループの中心人物として、呪いのゲームに立ち向かう強い意志を見せつつ、親友や恋愛対象への複雑な感情を繊細に演じました。特に、ゲームの進行に伴い、彼女の倫理的ジレンマや自己犠牲の決断が物語の核となり、ヘイルの演技が緊張感を高めています。批評家からは「ルーシー・ヘイルの魅力が作品を牽引している」との声もあり、彼女の黒目がちな瞳と感情的な演技は、ホラー映画の主人公として適役でした。
もう一人の主要な女優、ヴァイオレット・ビーン(マーキー・キャメロン)は、オリヴィアの親友であり、ルーカスの恋人役を演じます。ビーンは『THE FLASH/フラッシュ』での出演で知られ、本作では感情的な葛藤や友情の脆さを表現。特に、マーキーとオリヴィアの関係がゲームの進行で試される場面では、ビーンの演技がドラマチックな展開を支えています。彼女のキャラクターは、ゲームの過酷な挑戦により精神的に追い詰められる姿が描かれ、観客に強い印象を与えました。
ソフィア・テイラー・アリ(ペネロープ・アマリ)は、グループの中でやや控えめながらも、ゲームの犠牲者としての悲劇性を体現。彼女の演技は、恐怖と絶望の中で人間性を保とうとする姿を強調し、物語に深みを加えました。
女優の衣装・化粧・髪型
『トゥルース・オア・デア 殺人ゲーム』の衣装は、若者らしいカジュアルで現代的なスタイルが中心です。ルーシー・ヘイル演じるオリヴィアは、大学生らしいラフなTシャツやジーンズ、薄手のジャケットを着用し、アクティブで親しみやすい印象を与えます。彼女の衣装は、物語が進むにつれてやや乱れ、恐怖と戦う中でのリアリティを表現。化粧はナチュラルで、大きな瞳を強調するアイメイクが特徴的。髪型はロングヘアを下ろした自然体なスタイルや、緊迫した場面ではポニーテールで動きやすさを優先したものが多く、彼女のキャラクターの現実的な一面を反映しています。
ヴァイオレット・ビーン演じるマーキーの衣装は、より大胆で女性らしいものが多いです。薄手のトップスやショートパンツなど、春休みのバカンスらしい軽やかなスタイルが目立ち、彼女の「人気者」キャラを強調。化粧は少し濃いめで、リップやチークを際立たせ、華やかな印象。髪型は緩いウェーブのかかったロングヘアで、自由奔放な性格を表現しています。ただし、レビューでは「衣装が薄着すぎて布をまとっているだけに見える」との指摘もあり、低予算ホラー映画らしい簡素さが感じられる場合も。
ソフィア・テイラー・アリのペネロープは、カジュアルながらも控えめなスタイル。パステルカラーのトップスやデニムが主で、化粧は控えめで清純な印象。髪型はストレートのミディアムヘアで、飾らないキャラクター性を反映しています。全体的に、女優たちの衣装やメイクは、若者文化を反映しつつ、ホラー映画の緊張感を損なわないよう工夫されています。
キャスト
- ルーシー・ヘイル(オリヴィア・バロン):主人公で、YouTuberとしても活動する大学生。ゲームの呪いに立ち向かう。
- タイラー・ポージー(ルーカス・モレノ):オリヴィアの友人でマーキーの恋人。ゲームの過酷な選択に直面する。
- ヴァイオレット・ビーン(マーキー・キャメロン):オリヴィアの親友。感情的な葛藤が物語の鍵となる。
- ヘイデン・セットー(ブラッド・チャン):グループのムードメーカー。ゲームの犠牲者の一人。
- ソフィア・テイラー・アリ(ペネロープ・アマリ):優しい性格だが、ゲームの恐怖に巻き込まれる。
- ランドン・リブロン(カーター/サム):ゲームのきっかけを作る謎の人物。
- ノーラン・ジェラード・ファンク(タイソン・カラン):グループの一員で、ゲームの進行で追い詰められる。
- サム・ラーナー(ロニー):軽薄な性格がゲームの展開に影響。
- オーロラ・ペリノー(ジゼル・ハモンド):ゲームの被害者の一人。
スタッフ
- 監督:ジェフ・ワドロウ(『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』)
- 製作:ジェイソン・ブラム(『ゲット・アウト』『スプリット』)
- 製作総指揮:クーパー・サミュエルソン、ジャネット・ヴォルトゥルノ、ジェフ・ワドロウ
- 脚本:ジェフ・ワドロウ、ジリアン・ジェイコブズ、クリストファー・ローチ、マイケル・ライス
- 撮影:ジャック・ジューフレ
- 編集:ショーン・アルバートソン
- 音楽:マシュー・マージェソン
総括
『トゥルース・オア・デア 殺人ゲーム』は、青春とホラーを融合させた作品で、ルーシー・ヘイルを中心とした若手キャストの魅力が光ります。衣装やメイクは若者らしいカジュアルさを強調し、ホラー映画の雰囲気を損なわないバランスが取られています。ストーリーは単純ながら、現代的な要素やゲームの緊張感が特徴的。ただし、批評家からの評価は低く、ホラーとしての恐怖感やストーリーの深みに欠ける点が課題とされました。それでも、気軽に楽しめるB級ホラーとして、若い観客に支持された作品です。
レビュー 作品の感想や女優への思い