クリーピー・キラー
- 原題:CRADLE ROBBER
- 製作国:米国
- 公開年:2019年
- 上映時間:87分
- 製作会社:カルテル・ピクチャーズ
- 配給会社:リール・ワン・エンターテイメント
- キーワード:美容室、心臓発作、毒殺
予告編はこちら。
見どころ
- 恋人を失った娘の心の隙を狙って近づいてくる男性の正体
- 男性の狂気に立ち向かう母親(クレア・クレイマー)
あらすじ
美容室を営むジェシカは、18歳の一人娘テサと2人暮らし。テサの恋人ウィルも好青年で、ジェシカは2人の将来を楽しみにしていましたが、ウィルは心臓発作で急逝してしまいました。半年が経ってテサは立ち直りはじめますが、ウィルの体内から毒物が検出され…。
感想
(ネタバレ少々)
『クリーピー・キラー』は、Lifetime映画でおなじみのテーマ、娘に対する母親の献身を繰り返し描写。
ジェシカとその娘テッサの関係を見れば明らかなように、母親が娘を精神医学的な問題を抱えた年配男の魔の手から守ることを妨げるものは何もありません(無能な警察も含めて)。Lifetime映画にふさわしく、テッサの父親代わりもいません。したがって、サイコパスから娘を救うジェシカの粘り強さにすべてがかかっているのです。
映画の後半、製作者たちはこの映画の冒頭シーンである大学キャンパスでの暴行事件のエピソードを巧みに絡めました。ネットで知り合った娘テッサとデートしようとする、娘の倍の年齢のエリックという男の努力を、繁盛するスタイリング・サロンの経営者ジェシカは必死に阻止しようとしています。傷つきやすいテッサは、恋人のウィル・ラドフォードをキョウチクトウ中毒で亡くし、まだ回復途中だったのです。
映画の転機は、ジェシカがエリックと初めて出会う場面。テッサは母親に「彼の名前はエリック、お母さんに会いたがっている」と言って、会うための道を開きました。ジェシカはエリックに見覚えがないものの、何かがおかしいと感じ、エリックにテッサと会うのをやめるよう主張。そこから、エリックに関する真実が徐々に明らかになっていきます。
スタイリング・サロンでの場面は、ジェシカが椅子に座っている間、客を途中退席させ続けていたため、あまり信憑性がありませんでした。クリスチャンという医師とジェシカの関係も強引に思え、とくに医師がエリックの病歴を調べるという医療倫理に反する行為に及んだときは、そう感じました。
この映画で新鮮だったのは、法律に詳しく、エリックに対する民事訴訟を起こす権利についてジェシカに助言したナンシーおばさん。彼女はまた、キッチンの引き出しに信頼できるリボルバーを忍ばせていました。最後の30分は、ジェシカが娘に対する母の愛情を容赦なく示す、良いサスペンス。
解説
紳士的な学生ウィル・ラドフォードは、キャンパスメイトのジェシカと楽しくデートし、過保護なシングルマザーのテッサからも歓迎を受けますが、玄関先で心停止により死亡。家族ぐるみで付き合いのある医師クリスチャンの精密検査の結果、ラドフォードは検出が難しい、分解が早い毒物で死んだことが判明。このことがテッサの被害妄想に拍車をかけ、ある夜、マスクをかぶった男が彼女の美容院をバットで破壊し、彼女は逃げ出したばかりなのに悪夢にうなされはじめます。しかし、娘ジェシカは母親の反対をよそに、新しい生活をはじめる決意を固めます…。
キャスト
配役 | 出演者 |
---|---|
ジェシカ | クレア・クレイマー |
テッサ | ミア・トパリアン |
エリック | デビッド・フメロ |
ナンシー | ヘザー・マコーム |
クリスチャン | ロン・メレンデス |
ウィル・ラドフォード | コナー・マクレイス |
マイヤーズ刑事 | ナヘシ・クロフォード |
トンプソンさん | メレディス・トーマス |
アーロン巡査 | ティム・デラノ |
ガード・アンダーソン | サクソン・カルデナス |
スタッフ
監督 | ダニー・ブデイ |
衣装デザイン | ハイメ・ニコレティッチ |
メイクアップ主任 | コートニー・ハイザー |
レビュー 作品の感想や女優への思い