アイコン・オブ・ビトレイヤル スター女優が仕掛けた罠
- 原題:Icon of Betrayal
- 公開年:2022年
- 製作国:英国
- 上映時間:84分
- 製作会社:Tapping Frog
- 配給会社:Wonderphil Entertainment
- ジャンル:ミステリー
- 視聴:U-next
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見どころ
スター女優の不安定な心理とそれに打ち勝つためのおぞましい行動を描写。ヒロインが観客に本音を語りかけるといった独創的な演出やまさかのどんでん返しに引き込まれます。
あらすじ
人気低迷中の女優レイド。代理人のクイントンと売り込みを続けるも状況は好転せず、クイントンが代理人を務める若手女優ペネロペと共演しなければならなくなります。意外にも2人は意気投合するものの、クイントンの思惑でマスコミに犬猿の仲と書かれてしまい…。
解説
スロー・バーンなミステリー『アイコン・オブ・ビトレイヤル スター女優が仕掛けた罠』は、意図的なカメラワークと静的ショットによって、プロットが陰謀とサスペンスを展開する時間を与えています。鮮やかな口紅、服装のセンス、どこへ行くにも赤いバラを持ち歩くことから、赤は即座にリードと結びつきます。映画の舞台はほとんど一室ですが、フラッシュバックやドノヴァンの言葉を引用した字幕カードが随所に挿入され、彼女の魅力的なキャラクターをより深く知ることができます。暗闇に包まれたリードが肉切り包丁を持ち、その刃が光に照らされて輝く見事なオープニング・ショットから、一瞬にして惹きつけられます。
この映画の真のハイライトは、『A Matter of Causality』でも主演し、アンサンブル演技賞を受賞したイザベル・ネスティのリード・ドノヴァン役の魅惑的な演技です。ファースト・ショットからエンディング場面まで、一貫して観客に直接語りかける彼女の予測不可能な性格とカリスマ的な存在感は、一瞬にして心をつかみます。観客を魅了する彼女の能力は、女優としての多才さに勝るとも劣らないもの。現場を操る司令塔から、脚光を浴びなくなりマネジャーの関心を失うことを心配し、恐れおののき自暴自棄になるパフォーマーまで、ネスティはこの2つの役を完璧に演じ分け、その華やかなエネルギーと感情の爆発が見事な演技を生み出しています。リードの共演者ペネロペを演じたフローレンス・ハーヴェイは、他に演技のクレジットが1つしかない新人ながら、彼女の抑制された獰猛さと真摯さが花開き、リードのマネジャー、クインテンを演じたエド・キーツも、感情を抑えた繊細な演技で強い印象を残しました。
キャスト
『アイコン・オブ・ビトレイヤル スター女優が仕掛けた罠』のキャスト。ポスターが綺麗なので掲示しておきます。
登場人物 | 出演者 |
---|---|
リード・ドノバン | イザベル・ネスティ |
クイントン・スミス | エド・イスマイル(エド・キーツ) |
ペネロペ・ジョーンズ | フローレンス・ハーヴェイ |
インタビュアー | ステファニー・オシュトライヒャー |
カメラマン | ジェームズ・トムソン |
ジェンキンス巡査 | エミリー・アダムス |
ベイリー巡査 | トビー・ギブス |
アントン(パーティ・ゲスト) | ギブサ・バー |
スザンナ(パーティ・ゲスト) | チャメリ・メア |
レナ(パーティ・ゲスト) | ヘルガ・ラグナーズ |
キャシー・アルマン | ポーラ・ロイ |
ケルソ(パーティ・ゲスト) | ブライアン・ジェイムズ・トゥイディ |
シャンタル(パーティ・ゲスト) | ニコール・ウッド |
スタッフ
『アイコン・オブ・ビトレイヤル スター女優が仕掛けた罠』の撮影は2020年の夏に行なわれました。この時期はCOVID-19のパンデミックによる英国でのロックダウン規制が一時的に緩和された時期。おもなキャストとクルーは、ワーキング・バブルを作り出し、安全に撮影を終えるために、撮影現場で全員同居しました。
そして、本作のクルーはたった4人で多くの役割を担いました。その中には、アソシエイト・プロデューサー兼第2カメラアシスタントのジュリエット・ブーア、ブライアン・ジェームズ・トゥイディ(スクリーンにも登場)、サイモン・ブーア、アナリー・ブーアを含みます。4人のクルーのうち3人が同じ家族だったため、COVID-19パンデミックの間、人々の安全を守るのに大いに役立ったそうです。
レビュー 作品の感想や女優への思い