黒木瞳(くろき ひとみ)は日本の女優、声優、司会者、歌手、映画監督。福岡県出身で、元宝塚歌劇団月組トップ娘役。1985年に退団後、映画『化身』で日本アカデミー賞新人俳優賞、『失楽園』で最優秀主演女優賞を受賞。ポエムカンパニーリミテッド所属。
プロフィール
- 名前:黒木瞳(くろき ひとみ)
- 本名:伊知地 昭子(旧姓︰江上)
- 生年月日:1960年10月5日(64歳)
- 出生地:日本国福岡県八女市(旧八女郡黒木町)
- 身長:163 cm
- 血液型:A型
- 職業:女優、声優、タレント、司会者、歌手、映画監督
- ジャンル:舞台、TV、映画
- 活動期間:1981年〜
活動内容
- 1981年:宝塚歌劇団入団、月組配属
- 1982年:月組トップ娘役就任
- 1985年:宝塚歌劇団退団。その後、女優としてTVなどで活躍中
- 1991年:結婚
- 1998年:日本アカデミー賞最優秀主演女優賞
- 配偶者:あり(1990年〜)
- 事務所:ポエムカンパニーリミテッド
- 公式サイト:kurokihitomi.net
生い立ち・教育
黒木瞳は1960年10月5日、福岡県八女市(旧・八女郡黒木町)に生まれました。4人きょうだいの末子(兄1人、姉2人)として育ち、父親は畜産業、母親は食堂を営む家庭で、厳格な躾のもとでのびのびと成長しました。父親は剣道7段の腕前で、黒木も小学4年生から地元の道場で剣道を習い、精神と体力を鍛えられました。また、幼少期からピアノを学び、音楽に親しむ環境でした。高校では演劇部に所属し、部長を務めるほど演劇に熱中。県大会で優勝し、九州大会にも出場するなど、早くから舞台への情熱を示しました。音楽大学への進学が決まっていましたが、宝塚歌劇団の『ベルサイユのばら』を観て感銘を受け、18歳の時に記念受験のつもりで宝塚音楽学校を受験。成績3位で合格し、大学進学を辞めて宝塚の道を選びました。宝塚音楽学校では厳しい訓練を受け、舞台人としての基礎を築きました。
経歴
1981年、黒木瞳は宝塚歌劇団に入団し、月組に配属されました。入団2年目の1983年には、トップスター大地真央の相手役として月組トップ娘役に抜擢され、『白鳥の道を越えて』や『ザ・レビューII』などに出演。1982年には日豪合作映画『南十字星』でスクリーンデビューを果たしました。1985年に宝塚を退団後、芸能界での本格的な活動を開始。同年、大阪新歌舞伎座の『将軍』で女優デビューを飾り、翌1986年には東陽一監督の映画『化身』で大胆な演技に挑戦し、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。1997年の映画『失楽園』では渡辺淳一原作のヒロイン役で話題を集め、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞しました。その後も『阿修羅のごとく』(2003年)、『東京タワー』(2004年)、『20世紀少年』シリーズ(2008~2009年)など、映画やドラマで幅広い役柄を演じ、高い評価を得ています。
TV番組では、『GOOD LUCK!!』(2003年)、『白い巨塔』(2004年)、『過保護のカホコ』(2017年)など高視聴率作品に出演。また、声優として『インクレディブル・ファミリー』(2018年)でヘレン・パー/エラスティガール役を務め、ナレーションでは『ベルサイユのばら』(2025年公開)にも参加。司会者としては『欽ちゃんのどこまで笑うの?!』(1988~1989年)や『世界1のSHOWタイム』(2010年、2012年)で活躍しました。ラジオ番組では『黒木瞳 we are beautiful』(2011年~)や『黒木瞳のあさナビ』(2014年~)など、長期間パーソナリティを務めています。
さらに、2016年には映画『嫌な女』で監督デビューを果たし、以降『十二単衣を着た悪魔』(2020年)など監督業でも活躍。歌手としては『それでいいのね』(1991年)、『片方のつばさ』(1999年)など映画主題歌を担当し、作詞も手掛けました。エッセイ集や詩集の執筆、翻訳絵本の出版など、多岐にわたる活動で才能を発揮しています。
私生活
黒木瞳は電通に勤める男性と結婚し、1998年に娘の伊知地萌子さんを出産しました。娘の名前はハナミズキが満開の時期に生まれたことにちなんで名付けられたといいます。夫との出会いは仕事を通じてで、交際は夫からの積極的なアプローチで始まりました。夫はスキンシップを大切にする性格で、黒木は当初驚いたものの、その温かさに惹かれたと語っています。家族とのエピソードでは、夫の足を湯たんぽ代わりにするなど、仲睦まじい様子が伺えます。
プライベートでは、ゲーム好きとして知られ、高校時代からスーパーマリオに夢中になり、近年でも癒やし系のゲームを長時間楽しむことがあります。また、読書家でもあり、凪良ゆうの『汝、星のごとく』や湊かなえの『人間標本』、哲学書『明日死ぬ幸福の王子』などを愛読。健康面では、朝に白湯を飲む習慣や、ジムでのトレーニングを始め、身体をデザインすることに興味を持っています。美容に関しては「年相応」をモットーに自然体を重視し、過度な若作りはせず、シンプルなケアを心がけています。
一方、娘の伊知地萌子さんが2012年に青山学院中等部でのいじめ事件に関与したとされる噂が一部で報じられ、宝塚音楽学校の受験不合格の理由として取り沙汰されました。この事件は週刊誌で報道されたものの、テレビではほとんど触れられず、夫の電通勤務や寄付金の影響が憶測を呼びました。しかし、黒木自身はこの件について公にコメントしていません。
出演作品
黒木瞳の出演作品は多岐にわたり、映画、ドラマ、舞台、アニメ、ナレーションと幅広いジャンルで活躍しています。以下に代表作を紹介します。
映画
- 南十字星(1982年):宝塚在籍中のスクリーンデビュー作。
- 化身(1986年):大胆な演技で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。
失楽園(1997年):渡辺淳一原作で主演、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞。 - 仄暗い水の底から(2002年):ホラー映画で主演、ハリウッドリメイクもされた名作。
- 20世紀少年(2008~2009年):人気漫画の実写化に出演。
- 終わった人(2018年):内館牧子原作のコメディで舘ひろしと共演。
- 明日を綴る写真館(2024年):平泉成、佐野晶哉らと共演。
TV
- 都の風(1986年):NHK連続テレビ小説で全国的な人気を獲得。
- GOOD LUCK!!(2003年):航空業界を舞台にしたヒット作。
- 白い巨塔(2004年):財前五郎の妻役で出演。
- 過保護のカホコ(2017年):高畑充希主演の家族ドラマで母親役。
- 正体(2022年):冤罪系の連続ドラマWで井尾由子というキーパーソン役。
ほかに、黄昏流星群(2018年)、『TWO WEEKS』(2019年)など。
舞台
- ガイズ&ドールズ(1985年):宝塚時代最後の出演作。
ほかに、『シラノ・ド・ベルジュラック』(2018年)、『オイディプス』(2019年)などでの重厚な演技が高く評価。
アニメ・声優
- インクレディブル・ファミリー(2018年):ヘレン・パー/エラスティガール役で声優を担当。
監督作品
- 嫌な女(2016年):初監督作で、吉田羊と木村佳乃を主演に起用。
- 十二単衣を着た悪魔(2020年):内館牧子原作の時代劇コメディ。
ラジオ・司会
- 黒木瞳 we are beautiful(2011年~):ニッポン放送で長寿番組。
- 欽ちゃんのどこまで笑うの?!(1988~1989年):司会として軽妙なトークを披露。
音楽
- それでいいのね(1991年):映画『略奪愛』主題歌、作詞も担当。
- 片方のつばさ(1999年):映画『破線のマリス』主題歌、藤井フミヤ作曲。
まとめ
黒木瞳は女優としての演技力だけでなく、監督、司会、歌手、執筆など多彩な才能で日本のエンターテインメント界に貢献し続けています。小顔でスタイルのいい、素敵なお姉さんであり続けてください(^^)
レビュー 作品の感想や女優への思い