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スウィーニー・トッド 悪魔の理髪師

「見どころ」にPR表現を含みます。

2007年に米国で製作されたティム・バートン監督のダーク・ミュージカル。ロンドンで復讐に燃える理髪師スウィーニー・トッドが、肉パイ屋の主人と共謀し、客を殺害してパイの具にする凄惨な物語。ジョニー・デップとヘレナ・ボナム=カーターが熱演。

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基本情報

  • 邦題:スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
  • 原題:Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street
  • 公開年:2007年
  • 製作国:米国
  • 上映時間:117分
  • ジャンル:ミュージカル、スリラー
  • 配給:ワーナー・ブラザース映画
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あらすじ

19世紀のロンドン。ベンジャミン・バーカー(ジョニー・デップ)は、愛する妻と娘をターピン判事(アラン・リックマン)に奪われ、冤罪で流刑にされた理髪師です。15年後、スウィーニー・トッドと名を変えてロンドンに戻った彼は、復讐を誓います。フリート街で理髪店を再開し、隣の肉パイ屋の主人ミセス・ラヴェット(ヘレナ・ボナム=カーター)と手を組みます。彼女はトッドの過去を知りつつ、彼を支えます。トッドは客の喉を切り、死体をミセス・ラヴェットの店の地下に送り、肉パイの具として利用する恐ろしい計画を進めます。一方、トッドの娘ジョアンナ(ジェイミー・キャンベル・バウアー)はターピン判事の監視下にあり、若い船員アンソニー(ジェイミー・キャンベル・バウアー)と恋に落ちます。復讐と狂気が交錯する中、トッドの計画は悲劇的な結末へと突き進みます。

解説

『スウィーニー・トッド 悪魔の理髪師』は、スティーヴン・ソンドハイムの同名ミュージカル(1979年初演)を基にしたティム・バートン監督の映画化作品です。ゴシックで陰鬱な美学と音楽が融合した本作は、バートン特有の視覚的スタイルとダークなユーモアが際立ちます。19世紀ロンドンの不衛生で階級格差の激しい社会を背景に、復讐、狂気、愛のテーマが描かれます。ミュージカル要素は全編にわたり、ソンドハイムの複雑な楽曲が物語の感情を増幅。血みどろの暴力描写と美しく哀愁を帯びた音楽の対比が、観客に強烈な印象を与えます。バートンは原作の暗さを忠実に再現しつつ、独自の色彩感覚(灰色と赤を基調とした配色)で視覚的なインパクトを加えました。本作は第80回アカデミー賞で美術賞を受賞し、ジョニー・デップは主演男優賞にノミネートされました。

女優の活躍

本作の主要な女優はヘレナ・ボナム=カーター(ミセス・ラヴェット)とジェイミー・キャンベル・バウアー(ジョアンナ)です。

ヘレナ・ボナム・カーター(ミセス・ラヴェット)

ヘレナ・ボナム=カーターは、トッドの共犯者であり、肉パイ屋の主人ミセス・ラヴェットを怪演。彼女の演技は、コミカルさと狂気を絶妙に融合させ、物語に深みを加えました。ミセス・ラヴェットはトッドに恋心を抱きつつ、ビジネスライクに殺人を支える複雑なキャラクターです。ボナム・カーターは、ソンドハイムの難易度の高い楽曲を歌いこなし、特に「The Worst Pies in London」や「By the Sea」では、滑稽さと哀愁を見事に表現。彼女の歌唱力はミュージカル経験が少ないにもかかわらず高く評価され、批評家から「作品の心臓部」と称されました。彼女の存在感は、トッドの暗い復讐劇に人間味と皮肉な軽妙さを加え、物語のバランスを保ちました。

ジェイミー・キャンベル・バウアー(ジョアンナ)

ジェイミー・キャンベル・バウアーは、トッドの娘ジョアンナを演じ、純粋で儚いヒロイン像を体現。ジョアンナはターピン判事の抑圧下で生きる少女で、アンソニーとのロマンスが物語に希望を与えます。バウアーの透明感のある歌声と繊細な演技は、ジョアンナの無垢さと悲劇性を強調。特に「Green Finch and Linnet Bird」では、彼女の声がキャラクターの閉塞感と自由への憧れを表現しました。出番は限られるものの、物語の感情的な軸として重要な役割を果たしました。

女優の衣装・化粧・髪型

ヘレナ・ボナム・カーター(ミセス・ラヴェット)

ミセス・ラヴェットの衣装は、ヴィクトリア朝の労働階級を反映したボロボロのドレスが特徴。黒や暗い緑を基調とし、汚れたエプロンとコルセットが彼女の貧困と実用性を表現します。化粧は薄く、顔の青白さが強調され、目の下のクマや乱雑なメイクがキャラクターの疲弊感を際立たせます。髪型は乱れた巻き髪で、鳥の巣のようにボサボサ。後半では、トッドとの関係が進むにつれ、少し華やかなドレス(「By the Sea」のシーン)や赤いリボンを取り入れるなど、彼女の夢見がちな一面を反映。ティム・バートンとの長年のコラボレーションで知られるボナム・カーターの独特なビジュアルは、彼女の個性を最大限に引き出しました。

ジェイミー・キャンベル・バウアー(ジョアンナ)

ジョアンナの衣装は、ヴィクトリア朝の上流階級の少女らしい淡い色(特にクリーム色や薄いピンク)のドレス。繊細なレースやフリルが施され、純粋さと抑圧された環境を象徴します。化粧はほとんどなく、ナチュラルな美しさが強調され、若さと無垢さを表現。髪型は長く緩やかなウェーブで、金髪がジョアンナの天使のようなイメージを強化。窓辺で歌うシーンでは、鳥籠のような部屋と相まって、彼女の閉じ込められた心情が衣装と髪型で視覚的に表現されました。

キャスト

  • スウィーニー・トッド/ベンジャミン・バーカー:ジョニー・デップ
  • ミセス・ラヴェット:ヘレナ・ボナム=カーター
  • ターピン判事:アラン・リックマン
  • ジョアンナ:ジェイミー・キャンベル・バウアー
  • アンソニー:ジェイミー・キャンベル・バウアー(同一人物が二人役)
  • ビードル・バムフォード:ティモシー・スポール
  • ピレリ:サシャ・バロン・コーエン
  • トビー:エド・サンダース

スタッフ

  • 監督:ティム・バートン
  • 脚本:ジョン・ローガン
  • 原作ミュージカル:スティーヴン・ソンドハイム(音楽・詞)、ヒュー・ウィーラー(脚本)
  • 音楽:スティーヴン・ソンドハイム
  • 撮影:ダリウス・ウォルスキー
  • 美術:ダンテ・フェレッティ(アカデミー賞受賞)
  • 衣装:コリーン・アトウッド
  • 編集:クリス・レベンソン
  • 製作:リチャード・D・ザナック、ウォルター・F・パークス、ローリー・マクドナルド、ジョン・ローガン
  • 製作会社:ドリームワークス・ピクチャーズ、ワーナー・ブラザース
  • 配給:ワーナー・ブラザース(米国)、パラマウント・ピクチャーズ(国際)

総括

『スウィーニー・トッド 悪魔の理髪師』は、ティム・バートンのビジュアルセンスとスティーヴン・ソンドハイムの音楽が見事に融合した作品です。ヘレナ・ボナム=カーターの怪演とジェイミー・キャンベル・バウアーの繊細な演技が、物語の暗さと希望を際立たせます。衣装や化粧、髪型はキャラクターの心情や時代背景を反映し、視覚的にも強烈な印象を与えます。復讐と狂気の物語は、ミュージカルの形式を通じて感情的な深みを増し、観客に忘れがたい体験を提供します。

レビュー 作品の感想や女優への思い

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