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ダイヤルM

「見どころ」にPR表現を含みます。
ヒッチコックの傑作スリラー「ダイヤルMを廻せ!」をリメイク。
『ダイヤルM』(1998年)は、アルフレッド・ヒッチコックの『ダイヤルMを廻せ!』(1954年)のリメイクであるアメリカのサスペンス映画です。監督はアンドリュー・デイヴィス。マイケル・ダグラスとグウィネス・パルトローが主演し、ニューヨークを舞台に、富豪の夫が妻の殺害を企む緊迫の心理戦が展開します。現代的なアレンジと二転三転するストーリーが魅力です。
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ダイヤルM

  • 邦題:ダイヤルM
  • 原題:A PERFECT MURDER
  • 公開年:1998年
  • 製作国:米国
  • 上映時間:107分
  • ジャンル:サスペンス
  • 配給:ワーナー・ブラザース映画

予告編はこちら。

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見どころ

舞台をロンドンからニューヨークへ移し、さらに現代風にアレンジ。主演はマイケル・ダグラス。ポワロ探偵役で有名なディビッド・スーシェが眼光鋭い刑事に。

あらすじ

ニューヨークのウォール街でヘッジファンドマネージャーとして働くスティーヴン・テイラー(マイケル・ダグラス)は、事業の失敗で破産寸前に追い込まれています。彼の妻エミリー(グウィネス・パルトロウ)は、上流階級出身で国連大使の側近として活躍する才色兼備の女性ですが、スティーヴンへの愛情は薄れ、若い画家デイヴィッド・ショー(ヴィゴ・モーテンセン)と密かに不倫関係にあります。スティーヴンはエミリーの莫大な財産を狙い、彼女の不倫を知った上でデイヴィッドに50万ドルでエミリーの殺害を依頼。計画では、スティーヴンが留守中にデイヴィッドが自宅に侵入し、強盗を装ってエミリーを殺すはずでした。しかし、デイヴィッドは別の男に殺人を委託し、計画は思わぬ方向へ進みます。侵入した男をエミリーが逆に殺してしまい、しかもその男がデイヴィッドではないことが判明。騙されたスティーヴンは激怒し、デイヴィッドを追います。一方、エミリーは夫の不審な行動に疑問を抱き始め、鍵や無言電話の手がかりから彼の企みに気付きます。警察に相談するも証拠不足で進展せず、夫婦間の緊張が高まる中、エミリーは自らの身を守るため銃を手にします。最終的に、スティーヴンがデイヴィッドを殺害していたことが明らかになり、夫婦の対決は衝撃の結末を迎えます。

感想

物語の構成がわかりやすく、展開を楽しくたどれます。事件の背後にいる刑事役のデヴィッド・スーシェの演技に注目すると、現実感を伴なった重みのある演技をしていて、内面的な問題を抱えたエミリー(グウィネス・パルトロー)を見守っています。その姿勢に対応して、疲れ切っているエミリーも、精一杯の余力を集めて微かな返事を暖かく投げかけます。リスペクトと好意を交換しあった感じ。

ファム・ファタル

『ダイヤルM』のヒロイン、スティーヴンの妻エミリー・テイラーをグウィネス・パルトローが演じています。1998年当時、若手女優として注目を集めていました。

本作での彼女の演技は、知的で行動力のある現代女性像を体現し、高く評価されました。エミリーは単なる被害者ではなく、危機的状況で冷静に判断し、自己防衛のために果敢に行動するキャラクターです。特に、侵入者を逆に殺してしまうシーンでは、恐怖と決断力を同時に表現し、観客に強い印象を与えます。また、夫の裏切りを知りながらも感情を抑え、徐々に真相に迫る過程では、繊細な心理描写が光ります。パルトロウはこの年、『恋におちたシェイクスピア』でアカデミー主演女優賞を受賞しており、本作でもその演技力の片鱗を見せています。彼女の存在感は、オリジナル版のグレイス・ケリーと比較されることも多いですが、現代的な自立した女性像を打ち出すことで独自の魅力を放っています。

開始3分頃、オペラへ行くために着替えるエミリー。厚めの茶色ガーター・ストッキングを穿いています。ガーターはなく、レース地の部分を太腿で留める仕様。

なむ
なむ

開始早々にグウィネスのストッキングが映し出されたからドッキリ。

グウィネスは決して美人ではないのですが、キュートで知的でセクシーさが混ざった雰囲気美人。年をとってもあまり老けてないのも人気の理由かも。体格だけ見たらキャリー・マリガンに似てるかな、細いだけでなく(肩幅が狭くて)ストンとしてます。

さて、化粧して出勤したときのエミリーは、赤い口紅を塗って薄めのブロンド髪と相まってとっても綺麗に見えます。また、彼女のショートヘアはパンチが効きますね。おまけに彼女のピアスっていつも目立ちます。

そして43分頃、仕事後に帰宅したエミリーは泡のお風呂に入浴。真っ白のバスタブに真っ白の泡、その中から現われる色白の足先には真っ赤なペディキュア。早送りしようとする手が止まりました。しばらくして彼女は殺人犯に襲われますが、テーブルの上に投げつけられる姿がなかなか生々しくて痛そうで、撮影秘話を盛り上げてくれそうな(後半では別男性からも似た場面が…)。

さて、グウィネスの赤い口紅、赤いペディキュア、そしてバスローブや顔面に飛び散った血。彼女をとおした本作のテーマは赤。もともと、私は紅色が好きなのですが、やや明るめのシンプルな赤もグウィネスだからこそ映えます。黄色がかってない赤味だからさっぱりしています。

そこで、作品全体を見回すと、グウィネスの赤色以外にも、ちょっとした赤のタッチがパンチを与えてくれます。夫婦が住むアパートの赤い革張りソファ、キャンバスに描かれたヴィゴーの赤い絵の具の筋など。

次は衣装。

休養先の実家で母と食事をしているときの衣装がおしゃれ。前が開いた立衿を備えたジャケットと、開いた部分に盛り上がった花柄スカーフの結び目を合わせています。こんな着方があったんですね。80分過ぎに見せてくれるグレーのタートルネックのセーターともども、立衿の上着はグウィネスにぴったり。

また、89分頃に黒のコートで下町に行くのですが、短い髪をストレートに下ろして雰囲気が変わります。事件を担当することになったデヴィッド・スーシェのおかげか?(笑)

顔までスッキリ美人になってレベルアップした感じで、バックミュージックとともに新しいサスペンスが始まる予感。

クライマックスではグレーのタートルネックの上に黒いコート。スカートがめくれる部分が場面があり、一瞬だけエナメルのミドル・ブーツを見られます。90年代に流行ったブーツ、安っぽいだけに、たくさんの女性が履いていました。

最後に、メタ情報。

ラブシーンの撮影前に彼女を落ち着かせ、親密な雰囲気を作るために、ヴィゴ・モーテンセンは若い頃にアルゼンチンで覚えたラブソングをグウィネス・パルトロウーに歌いました。インタビューで彼は、”それがかえって彼女を怖がらせる結果になったかも”と語っています(^^)

女優の衣装・化粧・髪型

グウィネス・パルトロー演じるエミリーの衣装は、ニューヨークの上流階級の女性らしい洗練されたスタイルが特徴です。衣装デザインはエレン・マイロニックが担当し、エミリーの社会的地位や職業(国連大使の側近)を反映したエレガントな装いが目立ちます。例えば、ビジネスシーンではテーラードのスーツや膝丈のスカートにシルクのブラウスを合わせ、知性と気品を強調。プライベートでは、柔らかい素材のドレスやカシミアのコートが登場し、彼女の優雅さを引き立てます。色調はベージュ、ホワイト、ダークグレーなど、落ち着いたトーンが中心で、過度な装飾を避けたミニマリズムが特徴です。

化粧はナチュラルメイクが基本で、彼女の若々しさと自然な美しさを活かしています。薄いファンデーションに、控えめなアイメイクと淡いピンクのリップが多用され、品格を損なわない上品な仕上がりです。緊張感のあるシーンでは、汗や恐怖によるわずかなメイクの乱れが、リアリティを加えています。

髪型は、シンプルで洗練されたスタイルが中心。肩までのブロンドヘアをゆるくウェーブさせたダウンスタイルや、低めのポニーテールが頻繁に登場し、シーンに応じてエミリーの感情や状況をさりげなく反映しています。例えば、危機的状況では髪がやや乱れ、彼女の動揺を表現。全体的に、衣装・化粧・髪型はエミリーの知的で自立したキャラクターを強調し、現代的なヒロイン像を視覚的に構築しています。

解説

『ダイヤルM』は、ヒッチコックの名作『ダイヤルMを廻せ!』を現代のニューヨークに舞台を移し、ストーリーやキャラクターを大胆にアレンジしたサスペンス映画です。オリジナルが密室劇的な緊張感を重視していたのに対し、本作は携帯電話や現代的なトリックを活用し、都会的で洗練された雰囲気を醸し出しています。物語の鍵となる「鍵」や「電話」のモチーフはオリジナルを踏襲しつつ、現代風に再解釈されており、例えば無言電話や鍵のすり替えがサスペンスを高める要素として巧みに使われています。

監督のアンドリュー・デイヴィスは、『逃亡者』(1993年)で培ったサスペンス演出の経験を活かし、テンポの良い展開と視覚的な緊張感を演出。ジェームズ・ニュートン・ハワードの音楽も、ヒッチコック作品を彷彿とさせる緊迫感を効果的に盛り上げます。しかし、一部の批評家からは、ヒッチコックの緻密な心理戦に比べ、プロットの辻褄合わせがやや強引との指摘もあります。それでも、マイケル・ダグラスの冷徹な富豪役やヴィゴ・モーテンセンのミステリアスな演技が、物語に深みを加えています。

本作のテーマは、欲望、裏切り、復讐が絡み合う人間関係の複雑さです。登場人物はそれぞれ罪を抱え、完全犯罪を目指すスティーヴン、裏切り者のデイヴィッド、そして自らの命を守るエミリーの三者の駆け引きは、観客に「誰が正しいのか?」を考えさせます。特に、エミリーの行動力と知性は、オリジナル版のヒロインよりも現代的で、女性の自立性を強調しています。興行的には、北米で約6800万ドル、全世界で約1億2800万ドルのヒットを記録し、商業的成功を収めました。

トリビア

モーテンセンのコレクション

この映画に登場する作品の多くはモーテンセン自身の作品。映画冒頭に部屋が映し出され、絵画展さながらの様子。

マーベル・シネマティック・ユニバースに出演

のち、マイケル・ダグラスとグウィネス・パルトローは、二人ともマーベル・シネマティック・ユニバースのキャラクターを演じることになりました。

マイケル・ダグラス(ハンク・ピム)

  • アントマン(2015年)
  • アントマン&ワスプ(2018年)
  • アベンジャーズ  エンドゲーム(2019年)
  • アントマン&ワスプ クォンタマニア(2023年)

グウィネス・パルトロー(ペッパー・ポッツ)

  • アイアンマン(2008年)
  • アイアンマン2(2010年)
  • アベンジャーズ(2012年)
  • アイアンマン3(2013年)
  • スパイダーマン ホームカミング(2017年)
  • アベンジャーズ インフィニティ・ウォー(2018年)
  • アベンジャーズ エンドゲーム(2019年)

キャスト

  • スティーヴン・テイラー:マイケル・ダグラス。破産寸前のヘッジファンドマネージャー。冷酷で計算高いが、計画の失敗により追い詰められる。
  • エミリー・ブラッドフォード・テイラー:グウィネス・パルトロー。資産家の娘で国連大使の側近。夫の裏切りを知り、知性と勇気で立ち向かうヒロイン。
  • デイヴィッド・ショー:ヴィゴ・モーテンセン。エミリーの不倫相手で画家。前科者としての暗い過去を持ち、ミステリアスな魅力。
  • モハメド・カラマン:デヴィッド・スーシェ。事件を捜査する刑事。独特のアクセントと鋭い洞察力で物語にアクセントを加える。
  • サリタ・チョウドリー:ラケル・マルティネス役。
  • マイケル・P・モラン:ボビー・オルドレ
登場人物 出演者
スティーブン・テイラー マイケル・ダグラス
エミリー・ブラッドフォード・テイラー グウィネス・パルトロー
デビッド・ショー ヴィゴ・モーテンセン
モハメド・カラマン デヴィッド・スーシェ
ラケル・マルティネス サリタ・チョウドリー
ボビー・フェイン マイケル・P・モラン
アリス・ウィルス大使 ノヴェラ・ネルソン
サンドラ・ブラッドフォード コンスタンス・タワーズ
ジェイソン・ゲイツ ウィル・ライマン
アン・ゲイツ メイヴ・マクガイア
メットの男 スティーブン・シンガー
メットの女性1号 ローリンダ・バレット
メット・ウーマン2号 アイディーン・オケリー
マーチャント・プリンス #1 リード・バーニー
マーチャント・プリンス #2 ロバート・ヴィンセント・スミス
マーチャント・プリンス#3 ビル・アンブロジ
マーチャント・プリンス4号 ジョージ・ブルメンタール
メットの客 アイリス・ブレイドン
メットの客 マリオン・ブルメンタール
メットの客 アンドリュー・サスマン
ゲスト・アット・メット ロビン・N・サスマン
ゲスト・アット・メット ラドニー・タッカー
ゲスト・アット・メット ビバリー・タッカー
メットでのゲスト ブラッドフォード・ビレット
クロアチア代表 ロバート・ボスコ・コクリアット
ロシア代表 マラット・ユシム
日本外交官 リー・ウォン
イタリア外交官 ロベルタ・オルランディ
フランス代表 フランシス・デュモリエ
アフリカ代表 ディーン・バダルー
ハンセン ピーター・ハンス・ベンソン
ノーラン ジェフ・ウィリアムズ
スタイン デヴィッド・アイゲンバーグ
秘書 ジャン・デ・ベール
メートル・ド ミシェル・モイノ
ウェイター ゲリット・ヴォーレン
ジャニス・モラン モニカ・パーカー
アルバート マイケル・H・イングラム
スコット刑事 スコット・ディリン
警察技師 スターラ・ベンフォード
警察カメラマン ボブ・ボウソックス
ヴィチャウスキー ジョアンナ・アドラー
警察官2号 ジェームズ・ジョージアデス
警察官1号 ホセ・ラモン・ロサリオ
ロジャー・ブリル ジェリー・ベッカー
ハリントン ウィリアム・ボガート
ヤング・タフ エイドリアン・マルティネス
ポーター デクスター・ブラウン
メットのウェイター ケリー・オーコイン
乗客 クリスチャン・チェイス
地下鉄のシーン ジェイソン・シカルド
タクシートラブルの男 ビル・コルセア
メットの客 クリストファー・デル・ゴーディオ
コーヒーショップの客 マーシャル・ファクトラ
背景 バリー・ハーシュバーグ
法医学探偵 クロード・ジェイ
救急隊員 ジョン・E・マック
公園の歩行者 テイラー・マッコール
ダイナーのビジネスマン ジョージ・F・ミラー
ゴーカー ジョシュ・モウリー
バーテンダー ジャック・マルケイ
路地のドラッグディーラー ダヴェル・オーウェンズ
テイラーの庭師 アントン・パガン
ウェイター トド・セガラ
学生 エヴィス・シェネティ
ブルーカラー労働者 アレックス・ジワク

スタッフ

  • 監督:アンドリュー・デイヴィス
  • 脚本:パトリック・スミス・ケリー
  • 製作:アーノルド&アン・コペルソン、ピーター・マクレガー=スコット、クリストファー・マンキーウィツ
  • 撮影:ダリウス・コンジ
  • 音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
  • 衣装:エレン・マイロニック
  • セット装飾:デブラ・シャット
  • プロダクションデザイン:フィリップ・ローゼンバーグ
担当 担当者
衣装デザイン エレン・ミロジック
衣装 ダグラス用 フラン・オールグッド
衣装デザイン助手 ローラ・ドローボー
衣装監督 リサ・R・フルヒト
助手衣装デザイン ジョン・グレイジャー
衣装 エイミー・ハバッカー
衣装制作助手 モニカ・ルイス・ジーグラー
衣装監督 ディアドレ・N・ウィリアムズ
メイクアップ カーリン・バルドゥニアス
ヘアスタイル主任 ミルトン・ビュラス
ヘアデザイン ダグラス&パルトロー用 アラン・ダンジェリオ
メイクアップ主任 ナオミ・ドンネ
メイクアップ ダグラス用 トム・ルーカス

レビュー 作品の感想や女優への思い

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