男たちを手にかける女の凶行と破滅を描いたサスペンス。
『疑惑の果てに』はブノワ・ドベール監督、ミカエル・オリヴィエ、フランク・ティリエス共同脚本による、2011年フランスのスリラー映画。あらすじは、40歳の模範的な精神科医で、完璧な母親でもあり妻でもあり、教区民でもあり、殺人者でもあるヴァレリーという女性の日常を描写したもの。主演はクリスティアーナ・リアーリ、フランソワ・ベルレアン、ジェイド=ローズ・パーカーら。
疑惑の果てに
- 原題:Insoupçonnable
- 邦題:疑惑の果てに
- 英題:Beyond Suspicion
- 放映時間:92分
- 公開年:2011年
- 製作国:仏国
- 撮影場所:仏国パリ
- 上映時間:92分
- ジャンル:スリラー
予告編はこちら。
見どころ
聖人君子と思いきや、実は連続殺人犯であるという女性の本性を淡々と描いたフランス映画。家庭内暴力がテーマの一つとして、淡々とした描写に恐怖心をあおられます。
ストーリー
精神科医のヴァレリーは、模範的な女性。仕事熱心で、妻として夫に献身的、そして愛情あふれる母でもあり、地元の教会でも熱心に活動しています。しかし、彼女には連続殺人犯という裏の顔があり、ヴァレリーは家庭内暴力を振るう男に対して凶行に及びます。
トリビア
- クリスマスと年末年始の休暇のため、撮影は10日間中断。
- ジュリー・ビクターのデビュー作。
ファム・ファタル
ヴァレリー・ジュルダン役を演じたクリスティアーナ・リアーリがそれなりに綺麗で、精神科医の側面はふさわしいものの、連続殺人犯の側面はやや非力。
感想
TV映画『疑惑の果てに』は今まで見たなかで最高のスリラーとないえませんが、まとも以上の作品。もちろん、ある種の点で問題を抱える人がいるのは理解できます。全体的に予測可能ではありますが、ある捻りが功を奏しています。出演している俳優たちは本当にいい人たちばかりで、今週のTV映画という感じではなく、劇場のスリラー映画という感じ。
物事がスムーズに進みすぎたり、特定の登場人物や彼らの選択に感情移入できなかったりすることもあるかもしれませんが、それもすべてこの映画のストーリーの面白さであり、この映画を観る経験でもあります。スリラーが好きな人なら、もちろん他の人よりもこの作品に魅了される可能性は高いでしょうが、どれだけ好きになれるか保証はありません。ただ、冬のような淡々とした映像が印象的です。
解説
ヴァレリーは40歳の若さで、活動的で模範的な女性。本業は精神科医ですが、完璧な母親であり、妻であり、教区民でもあります。しかし、ヴァレリーは殺人者でもあるのです。
ヴァレリーは、家庭内暴力の罪を犯した男たちを、重い気持ちで殺していきます。そしてアビは毎回やってきます。アビとは、16歳で初めて殺人を犯した(被害者は実の父親)ときの彼女の名前。要求が多く、決断力があり、妥協を許さない10代のアビは、ヴァレリーを追い詰めます。
アビとはトラウマを抱えた、復讐に燃える良心そのもの。ヴァレリーは悪魔アビから解放されたいと願いますが、愛するパートナーでありながら献身的な警察署長でもある夫は、すでに真相に迫りはじめています。
キャスト
出演者:配役
- クリスティアーナ・リアーリ:ヴァレリー・ジュルダン役
- フランソワ・ベルレアン:ピエール・ジュルダン役
- ジェイド=ローズ・パーカー:アビガエル役
- ソフィー・ド・フュルスト: ギルメット・ジュルダン役
- キャロル・フランク:エレーヌ役
- ナディア・フォシエ:カトリーヌ・デブロワーズ役
- サラ・マーティンス:ジュリー役
- ラニック・ゴートリー:マルコ役
- アンナ・ゲイラー:ドゥニーズ役
- ローラン・ムートン:マソン准尉役
- ジュリー・ヴィクター:フレッド役
- フレデリック・ハドゥ:検死官役
- ベルナール・アロフ:アンドレ役
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