ニッキー・リード(Nicole Reed)は米国の女優、脚本家、シンガーソングライター、モデル。映画『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』(2003)で脚本・主演を務め、インディペンデント・スピリット賞を受賞。『トワイライト』シリーズのロザリー・ヘイル役で国際的に知られ、環境保護活動家としても活躍。
プロフィール
- 名前:ニッキー・リード(Nicole Reed)
- 本名:Nicole Houston Reed
- 生年月日:1988年5月17日(37歳)
- 出生地:米国カリフォルニア州ロサンゼルス
- 国籍:米国
- 活動期間:2003年~
- 配偶者:ポール・マクドナルド(2011年~2015年)、イアン・サマーハルダー(2015年~)
生い立ち・教育
ニッキー・リード(Nicole Reed)は、1988年5月17日、米国カリフォルニア州ウェスト・ロサンゼルスに生まれました。父親のセス・リードはセットデザイナー、母親のシェリル・ヒューストンは美容師で、彼女には兄ネイサン・オーガスト・リードと弟ジョーイ・リードがいます。父親はユダヤ系、母親はチェロキー族とイタリア系の血を引いており、リード自身はユダヤ教徒として育ちましたが、特定の宗教には縛られず育ちました。両親は彼女が2歳の時に離婚し、母親に育てられました。彼女は自身の幼少期を「複雑だった」と述べており、12歳頃から反抗的で感情的に不安定な時期を経験しました。この時期、薬物、アルコール、性に関する問題に直面し、母親との関係も緊張を極めました。14歳の時に家を出てロサンゼルスエリアの複数のアパートで独り暮らしを始め、法的には成人として自立(エマンシペーション)しました。学業面では、アレクサンダー・ハミルトン高校に通いましたが、映画『サーティーン』の公開後、学校での同級生の母親たちからの嫌がらせを受け、中退。その後、ホームスクーリングを通じて高校の卒業資格を取得しました。リードの教育は、演技と脚本執筆への情熱に支えられ、正式な演技訓練よりも実践的な経験を通じて形成されました。
経歴
ニッキー・リードのキャリアは、13歳の時に始まりました。父親の元恋人で映画監督のキャサリン・ハードウィックと出会い、2002年に彼女と共同で映画『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』(2003)の脚本をわずか6日間で書き上げました。この半自伝的な作品は、リードの思春期の経験を基にしたもので、彼女自身がエヴィ・ザモラ役で出演。映画は批評家から高い評価を受け、リードは2004年のインディペンデント・スピリット賞で最優秀新人演技賞を受賞し、脚本部門でもノミネートされました。この成功により、彼女は『エレン・デジェネレス・ショー』への出演や、2003年のヤング・ハリウッド・アワード、2004年のインディペンデント・スピリット賞のノミネーションショーでのホストを務めるなど、一躍注目を浴びました。
その後、リードは『Lords of Dogtown』(2005)や『Mini’s First Time』(2006)など、性的に早熟なティーンエイジャー役を多く演じ、型にはまった「セクシーな悪女」役に悩まされた時期もありました。2006年には人気テレビシリーズ『The O.C.』にリカーリング役で出演し、若者を中心に知名度を広げました。2008年、ハードウィック監督の『トワイライト~初恋~』でロザリー・ヘイル役にキャスティングされ、これが彼女の国際的なブレイクポイントとなりました。『トワイライト』シリーズは5作品(2008~2012年)にわたり大ヒットし、リードはティーン・チョイス賞に3回ノミネートされるなど、広く認知されました。シリーズ終了後も、『Empire State』(2013)、『In Your Eyes』(2014)、『Jack Goes Home』(2016)などの映画や、テレビシリーズ『Sleepy Hollow』(2015~2016)でベッツィ・ロス役を演じ、多様な役柄に挑戦しました。
また、リードは女優業以外にも才能を発揮。シンガーソングライターとして、『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2』のサウンドトラックに元夫ポール・マクドナルドと共同で曲を提供しました。さらに、2017年にはサステナブルなジュエリーブランド「BaYou With Love」を設立。デルとコラボレーションし、廃棄されたコンピュータの金を使ったジュエリーを制作するなど、環境に配慮したビジネスを展開しています。彼女は環境保護や動物愛護活動にも熱心で、2014年にはASPCAコンパッション・アワードを受賞。ヒューメイン・ソサエティの米国大使や、イアン・ソマーハルダー財団のディレクターとして、動物保護や環境問題に取り組んでいます。
私生活
ニッキー・リードの私生活はメディアの注目を集めてきました。2011年3月、映画『Red Riding Hood』のプレミアで出会ったシンガーソングライターのポール・マクドナルドと交際を開始し、同年10月に結婚。しかし、2014年に別居し、2015年1月に離婚が成立しました。その後、2014年に俳優イアン・ソマーハルダーと交際を始め、2015年2月に婚約、4月にカリフォルニア州マリブで結婚しました。2人の間には、2017年7月25日に娘のボーディ・ソレイユ・リード・ソマーハルダー、2023年6月に息子が生まれました。リードとソマーハルダーは、環境意識の高いライフスタイルを共有し、サステナブルな生活を積極的に推進しています。
リードは『トワイライト』シリーズの共演者であるクリステン・スチュワートやジャクソン・ラスボーン、ケラン・ラッツと親しい友人関係を維持。ラスボーンの息子の名付け親にもなっています。また、動物愛護活動家として、動物保護施設でのボランティアやASPCAのための限定商品のデザインなどを行っています。ヨガの熱心な実践者でもあり、ソーシャルメディアでマインドフルネスやセルフケアの重要性を発信しています。2024年10月時点で、彼女は女優業よりも家族やビジネスに注力しており、演技への復帰は当面予定していないと述べています。
出演作品
以下は、ニッキー・リードの主な映画とテレビの出演作品です。
映画
- サーティーン あの頃欲しかった愛のこと(Thirteen, 2003):エヴィ・ザモラ役(主演・共同脚本)。半自伝的ストーリーで、思春期の少女の葛藤を描く。
- Lords of Dogtown(2005):キャシー・アルヴァ役。スケートボーダー集団「Z-Boys」の物語。
- Mini’s First Time(2006):ミニ役。義父を誘惑し母の殺害を企てる少女を演じる。
- トワイライト~初恋~(Twilight, 2008):ロザリー・ヘイル役。国際的なブレイクを果たす。
- トワイライト・サーガ/ニュー・ムーン(The Twilight Saga: New Moon, 2009):ロザリー・ヘイル役。
- トワイライト・サーガ/エクリプス(The Twilight Saga: Eclipse, 2010):ロザリー・ヘイル役。
- トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1(The Twilight Saga: Breaking Dawn – Part 1, 2011):ロザリー・ヘイル役。
- トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2(The Twilight Saga: Breaking Dawn – Part 2, 2012):ロザリー・ヘイル役。
- Catch .44(2011):アクションスリラーでブルース・ウィリスと共演。
- Empire State(2013):ドウェイン・ジョンソン共演の犯罪ドラマ。
- Pawn(2013):フォレスト・ウィテカーらと共演のインディペンデント映画。
- In Your Eyes(2014):ジョス・ウェドン脚本のパラノーマル・ロマンス。
- Enter the Dangerous Mind(2015):心理スリラー。
- Balls Out(2015):スポーツコメディ。
- Jack Goes Home(2016):ホラー映画。
TV
- The O.C.(2006):セイディ・キャンベル役。リカーリング出演。
- Sleepy Hollow(2015-2016):ベッツィ・ロス役。超自然ドラマで主要な役柄。
その他
- 音楽:『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2』のサウンドトラックに「All I’ve Ever Needed」を提供。
- 今後の作品:『Murderville』および『Every Other Weekend(公開予定)。
リードのキャリアは、若くして脚本と演技で成功を収め、環境保護やビジネスにも情熱を注ぐ多才な人物像を反映しています。彼女の作品は、青春の葛藤からファンタジー、犯罪ドラマまで幅広く、観客に強い印象を与えています。
まとめ
ニッキー・リードは、困難な幼少期を乗り越え、若くして映画『サーティーン』で脚本家・女優として注目を集めました。『トワイライト』シリーズでのロザリー・ヘイル役で世界的な人気を得た彼女は、演技だけでなく音楽や環境保護活動、起業家としても活躍。家族を大切にし、持続可能なライフスタイルを追求する姿勢は、彼女の多面的な魅力を象徴しています。
レビュー 作品の感想や女優への思い