キャットウーマンを知ったきっかけ
キャットウーマンを知ったきっかけは、ハル・ベリー主演の映画「キャットウーマン」でした。
衣装に仕草にアクションに、いろいろ衝撃でした。
この映画は2004年に公開されました。
その後に「バットマン・リターンズ」(1992年)を見て、ミシェル・ファイファーのキャットウーマンに惹かれました。
キャットウーマンの魅力
キャットウーマンの魅力は夜に活動する怪しい雰囲気にあります。
今でもキャットウーマンはファム・ファタルの典型例だと考えられています。
ファム・ファタル要素として魅惑的な点は3つ。
- 妖艶なメイク
- ボンデージなボディスーツ
- 多少のアクション
また、バットマンと共演するバージョン「バットマン・リターンズ」では、彼とくっついたり離れたりと、人間関係(動物関係?)も映画に味を出しています。
このページでは、ミシェル・ファイファーとハル・ベリーがキャットウーマンを演じた映画から、それぞれの衣装を比較して、ミシェル版キャットウーマンの魅力を引き出します。
キャットウーマンの衣装:ミシェル猫とハル猫の比較
以下では、ハル・ベリーの演じるキャットウーマンをハル猫、ミシェル・ファイファーーの演じるそれをミシェル猫と呼びます。
衣装サンプル
ハル猫はこちら。
ミシェル猫はこちら。
ラテックス
キャットウーマンの衣装、とくにミシェル猫のコスチュームのキーワードはラテックス。
ゴムの一種で、身体を締めつけます(後述)。
動作の違い:二つの猫らしさ
ハル猫
ふつう、俳優は人間の動作をします。
それで、ハル猫では、まず今まで見たことのない猫の動きに驚き、かっこいいと思いました。
この映画でハル・ベリーの健康そうな体型や表情にキャットウーマンのイメージが結びつきました。
戦闘場面が猫らしい、快活な印象です。
ミシェル猫
ミシェル猫でも同じく動きが猫らしいものになっています。
しかし、快活な動きに活かされている訳ではありません。
戦闘していない場面の方がむしろ猫らしいんです。
ちょっと風呂、と言って自分のコスチュームを舐め回す場面は、この映画でもっとも衝撃でした。
ミシェル・ファイファーのセクシーな風貌が戦闘以外の場面で上手く活かされています。
また、夜の暗い怪しさがミシェル猫で強く醸し出されています。
もともとハル猫に惹かれた私はミシェル猫に新しい魅力を感じました。
二つの猫らしさにみる女性上位
二つの猫らしさは、似た場面でも少し違いが出てきます。
まずはハル猫。
これは戦闘で相手を倒した時の場面。戦闘能力で圧倒したように写されています。
これに対してミシェル猫は、ハル猫と状況が異なりますが、バットマンに馬乗りになって告白するモード。
ハル猫は映画で正義として登場しますが、ミシェル猫は揺れた正義を背負っています。
その辺りの違いが馬乗り(騎乗位)場面の違いに現れているように思います。
ミシェル猫の不安定さは衣装に施された継ぎ接ぎの縫い目にも現われていて、多重性人格を思わせます。
露出度の違い
両者の動きは同じとして、決定的に違うのは衣装です。
ハル猫では健康そうな体格を反映して露出度の高いコスチュームになっています。
もっとも、黒色レザーのジャケットやコートを来ている場合もありますが、基本的な衣装は黒色レザー地のビキニと長ズボン、ツーピース仕様です。
これに対してミシェル猫は露出度がかなり低くなっています。
黒色ラテックス地のスーツ。
ワンピース仕様です。
この露出度の低さの分、暗い怪しさがよりセクシーな印象を与えていると感じます。
なお、マスクは両猫とも同じ程度の露出です。
ミシェル猫スーツにみるラテックス素材の特徴
ミシェル猫ボディスーツは艶出しをしています。
生地はゴムの一種で、シリコンを塗っているのでかなりタイト。
スーツに縫いつけられたコルセットはミシェルを締めつけます。
これを着た当初、ミシェルは演じられないと愚痴っていたそうです。
コルセット部分を製作したフィル・レイノルズは、これまでバレエ衣装やオペラ衣装にコルセットを作ったキャリアがあるため、やがてミシェルも着慣れていきました。
このスーツのゴム生地はラテックスと呼ばれるもの。
ラテックスは天然ゴムや合成ゴムをエマルジョン化や乳化して作られます。
ミシェルがドン引きした強烈な締めつけから、このキャット・スーツはボンデージ・スーツともいわれます。
SMプレイ、とくにゴムフェチやラバーフェチの方々のラバープレイやラテックスプレイによけ使われてきた衣装素材。
SMプレイで女王様役(S役)を務める人たちも、このボンデージスーツをよく着ます。
この点、ミシェル猫のもつ複雑な性格をS役も務めているのかと思います。女王様こそ最高のマゾである所以です。
この種のスーツをよく着ていた有名人はアメリカの歌手マドンナですね。
服の締め付けと情念の熱さとの対照性からはウォン・カーウァイ監督「花様年華」の旗袍を思い出します。
尻尾
最後にハル猫とミシェル猫の尻尾について確認しましょう。
ハル猫もミシェル猫も尻尾がありません。
これは「バットマン・リターンズ」時点で考えられた発想。
尻尾の代わりに鞭を使い、尻尾のように見せて武器にします。ミシェル猫は鞭を背中に刺して携行しています。
まとめ:ミシェル猫はファム・ファタル
これまで、多くはミシェル猫の良さをあれこれ述べてきました。
映画コスチュームといえば、私の場合、最初に想像するのはミシェル猫なんです。
なぜなら、ミシェル猫はファム・ファタルだからです。
ファム・ファタル要素は
- 妖艶なメイク
- ボンデージなボディスーツ
- 多少のアクション
の3点を挙げられますが、このうち、2と3を中心に書きました。
ミシェル・ファイファーの場合、ボンデージなボディスーツはラテックス素材の性質から、際立っていました。
また、アクション場面で猫の動作が少なく、むしろオフのときに猫の動作をしがちてみした。
これらは、ハル猫との比較でわかったことです。
ファム・ファタル要素の1点目は妖艶なメイク。
この点もハル猫のアッサリにたいして、ミシェル猫の濃厚なメイクが対照的。
こてこてに白に塗りたくり、リップは真っ赤っ赤。
もはや戦う前提にない設定に思えます(^^)
つづき:セリーナ・カイルがキャットスーツを自作
最後に、ミシェル猫のキャットスーツは、日中のセリーナ・カイルが夜中に自分で製作したものです。
この製作状況を詳しく書いた「セリーナ・カイルがキャットスーツを電動ミシンで自作」もご覧ください。
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